神経膠腫
神経膠腫(グリオーマ)
脳そのものに発生する代表的な脳腫瘍で、脳腫瘍全体の約25%を占めています。小児期に発症するものもありますが、多くは成人に発症し、残念ながらいまだに完治することは難しい腫瘍です。
WHO (World Health Organization)の分類では、その悪性度を4段階に分けていますが、成人に起こりやすいのはGrade IIとGrade IVです。Grade IVは極めて悪性ですが、Grade IIも決して良性とは言えません。代表的なこの2つを記載します。
(びまん性)星細胞腫 (WHO Grade II)
発育はゆっくりですがびまん性に脳内に浸潤し、完全な摘出は困難なことも多く、長い年月でみると最終的には腫瘍死をまぬかれません。標準的治療は手術による摘出と、放射線治療を併用することです。
Gliomaスライド1
この方は右前頭葉に腫瘍が有り、部位的に後遺症がでにくい場所なので、一回り大きく全摘出可能でした。
膠芽腫(悪性神経膠腫、WHO Grade IV)
非常に悪性度が高く、脳実質内を急速に浸潤性に発育します。腫瘍細胞を一つ残らず取るという絶対治癒切除は困難で、現在の治療方針は可能な限り摘出して、放射線・化学療法を組み合わせた後療法を行うことです。
手術後10日目前後から放射線・化学療法が始まります。放射線治療は平均6週間を要しますが、年齢や部位によって増減があります。これらの治療の副作用には個人差がありますが、放射線治療終了後2〜4週間位で退院が可能で、その後定期的に外来、あるいは入院していただき、化学療法を継続します。
しかし残念ながら完治することは現代の医学ではほとんどありません。良く相談しながらご本人に最適な治療法を選択していきます。
Glioma スライド3
脳浮腫の部分にはすでに腫瘍細胞が浸潤しています。右前頭葉とは言えこの部位を摘出すると確実に運動麻痺が出現します。
Glioma スライド2
当院では後遺症無く最大限の摘出をする目的で、ニューロナビゲーター(車のGPS ナビゲーションの様なもの)、術中電気性理学的検査(脳波の様なもの)、腫瘍の蛍光染色、術中超音波検査などを駆使して手術を行っています。
その後の放射線・化学療法は、腫瘍の組織、全身状態・個人の考え方などから最適なものを選んで行っております。




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