患者さんへ

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診療の特色

1.患者さんの身体にとって安全かつやさしい検査方法で、精度の高い画像診断を行っています

東邦大学医療センター大橋病院 放射線科では、「画像診断」および「放射線治療」の2つを主体とした診療を行っています。

内科や外科などとは異なり、外来で直接患者さんの診療を行うことは原則としてありませんが、院内の診療科すべてと連携していることが当科の特徴のひとつです。患者さんが受診された各診療科において主治医がMRIやCTなどの画像診断を必要とした場合や、放射線治療の適応があると判断した場合など、各科からの依頼を受けて当科が迅速かつ丁寧に対応しています。

とくに画像診断に関しては、下記のことを徹底しています。
 ①検査前に放射線科医が個々の患者さんに最も適した検査方法を検討し、決定する
 ②読影はできるだけその臓器を専門とする医師が行う
 ③検査後には医師が自ら報告書を書き、それぞれの患者さんの主治医に迅速に提出する

以上のことを徹底しています。

なお、地域の病院や診療所から検査の依頼を受けた場合にも、検査当日に患者さんご自身に検査結果と報告書をお持ち帰りいただくことを基本としています。(ただし高度な三次元処理を必要とする検査の場合などは患者さんにお待ちいただくことや、後日郵送させていただくこともありますのでご了承ください。)

また、MRIではしばらく呼吸を止めなければならなかったり、長い時間同じ体勢を保たなくてはならない場合などもありますが、このような検査による患者さんの身体的な苦痛や負担を軽減するため、呼吸を止めなくても腹部の撮影ができる撮像方法や、頭部など撮影する部位が動いてしまっても読影できるソフトなども積極的に導入しています。

さらに、造影CT検査における造影剤の血管外漏出を最小限に食い止めるシステムを構築するための研究も2012年から開始し、臨床での実用化を目指して産学連携で取り組んでいます。

患者さんの身体にとってできるだけ安全でやさしく、かつ正確な画像診断に今後も努めてまいります。

2.患者さんの気持ちにしっかり寄り添いながら、高度な治療の提供に努めています

放射線治療は、「手術」や「薬物療法(抗がん剤など)」と並び、がんに対する「3大治療」のひとつです。主に体の外からX線や電子線といった放射線を照射することで、がん細胞の縮小・消失をもたらします。

その役割は、根治(がんを治す)目的から、緩和(骨転移などの痛みをやわらげるなど)目的まで幅広く使用されます。また、病気の状態によっては手術前・後に放射線治療を行う場合や、抗がん剤と同時に行う場合もあります。

放射線治療の特徴として、以下の3点が挙げられます。
 1. 身体の機能や臓器を失うことなく治療が可能
 2. 高齢者や合併症のある方でも治療が可能
 3. 通院でも治療可能

放射線治療部門では、高精度な放射線治療が可能なリニアックを導入し2018年10月より稼働中です。高精度な放射線治療として、SRT(定位放射線治療)やIMRT(強度変調放射線治療)などが挙げられます。

SRT(定位放射線治療)は、転移性脳腫瘍や肺腫瘍にたいして行われる病巣部のみへの集中的な照射を行う治療法で、4回から5回で治療が終了します。1回あたりに大量の放射線を照射するため、治療時間が約1時間必要ですが、原発性肺癌に対する治療では手術とほぼ同等の治療成績が得られる治療です。

IMRT(強度変調放射線治療)は、X線を多方向から変形させながら照射することにより、病巣部へ高い線量を照射し、近傍に存在する正常臓器への線量を低減することができる治療法です。転移のない固形腫瘍が対象となっており、主に前立腺癌や頭頸部癌に用いられています。

また、これらの高精度な放射線治療は治療する位置にきちんと病巣が含まれていないと、治療の効果が落ちてしまいます。病巣の位置の把握のために、X線写真やCTで病巣の位置を確認して治療を行う、IGRT(画像誘導放射線治療)という技術を用いてその対策を行っています。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 放射線科

〒153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
TEL:03-3468-1251(代表)