診療の特色
1.早期発見が重要な慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、最新の検査法である強制オシレーション(FOT)法(モストグラフ®)で患者さんの身体に負担をかけずに診断
東邦大学医療センター大橋病院 呼吸器内科では、肺炎、肺がんなど肺の病気や、咳、喘息などの呼吸器疾患全般に対して診療を行っています。
当科の大きな特色のひとつとなっているのが、「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」の診療です。
慢性閉塞性肺疾患は、日本における死亡原因の総合9位(男性では7位)となっています(厚生労働省 平成23年人口動態統計による)。しかし、早期に発見し、適切な治療を行うことで、病気の進行を防いだり、症状を軽くしていくことが可能です。
そこで当科では最新機器を導入した精密肺機能検査を実施し、慢性閉塞性肺疾患の早期発見に役立てています。
精密肺機能検査では、主に下記のような検査を行います。
患者さんが何度も努力して呼吸をしなくても、ごく自然な呼吸のままで簡便に検査ができるのが、FOT法の大きなメリットです。患者さんの身体への負担も少なく、高齢者の方にも安心して検査を受けていただけます。
また、測定した結果が色や数値によって目で見てわかるため、患者さんご自身も自分の病気についての理解が高まり、治療を前向きに進めやすくなるという利点もあります。
FOT法を導入している医療機関は全国的にもまだ少ない状況ですが、当科ではこうした新しい方法を早い段階から積極的に取り入れています。従来の効果的な方法と組み合わせながら活用することで、より的確で、患者さんにとっても負担の少ない検査を目指しています。
慢性閉塞性肺疾患は、日本における死亡原因の総合9位(男性では7位)となっています(厚生労働省 平成23年人口動態統計による)。しかし、早期に発見し、適切な治療を行うことで、病気の進行を防いだり、症状を軽くしていくことが可能です。
そこで当科では最新機器を導入した精密肺機能検査を実施し、慢性閉塞性肺疾患の早期発見に役立てています。
精密肺機能検査では、主に下記のような検査を行います。
- 肺気量分画(肺に出入りする空気の量を測定)
- フローボリュームカーブ(息を吐くときのスピードと量を測定)
- クロージングボリューム・窒素洗い出し法(末梢気道の閉塞の程度を検査)
- 呼気ガス分析(呼気中の酸素および二酸化炭素の濃度と容積を分析)
- 強制オシレーション(FOT)法(気道抵抗を測定。商品名モストグラフ)
患者さんが何度も努力して呼吸をしなくても、ごく自然な呼吸のままで簡便に検査ができるのが、FOT法の大きなメリットです。患者さんの身体への負担も少なく、高齢者の方にも安心して検査を受けていただけます。
また、測定した結果が色や数値によって目で見てわかるため、患者さんご自身も自分の病気についての理解が高まり、治療を前向きに進めやすくなるという利点もあります。
FOT法を導入している医療機関は全国的にもまだ少ない状況ですが、当科ではこうした新しい方法を早い段階から積極的に取り入れています。従来の効果的な方法と組み合わせながら活用することで、より的確で、患者さんにとっても負担の少ない検査を目指しています。
2.長引く咳や気管支喘息は「呼気NO測定」などで簡便に検査。的確な診断で早期治療を目指す
「咳止め薬を飲んでもなかなか効かない」「咳が長期間続く」など、しつこく長引く咳である「慢性咳嗽(がいそう)」や、慢性的な咳や痰、急に息苦しくなるなどの症状が表れる「気管支喘息」は、年々増加している呼吸器疾患です。
これらの疾患の病態の把握や治療には、「1」で挙げたFOT法のほか、「呼気NO測定」を行っています。
呼気NO測定とは、呼気中のNO(一酸化窒素濃度)を測定するもので、咳の原因となる好酸球性炎症の存在や、喘息のコントロールの状態などを評価するのに役立ちます。この検査法もまた短時間で簡便に行うことができ、患者さんの身体への負担が少ないというメリットがあります。
咳や呼吸などで「いつもと違う」と感じる症状が続くようなときは、早めに呼吸器内科で検査を受けることをおすすめします。
これらの疾患の病態の把握や治療には、「1」で挙げたFOT法のほか、「呼気NO測定」を行っています。
呼気NO測定とは、呼気中のNO(一酸化窒素濃度)を測定するもので、咳の原因となる好酸球性炎症の存在や、喘息のコントロールの状態などを評価するのに役立ちます。この検査法もまた短時間で簡便に行うことができ、患者さんの身体への負担が少ないというメリットがあります。
咳や呼吸などで「いつもと違う」と感じる症状が続くようなときは、早めに呼吸器内科で検査を受けることをおすすめします。
3.肺がんの治療は呼吸器外科や放射線科と連携。東邦大学医療センター大橋病院としてのチーム力でスムーズかつ適切な診療を実施
いつまでも治りにくい咳や血痰、息切れ、呼吸をするときの「ぜーぜー」音である「喘鳴(ぜんめい)」、声が枯れる「嗄声(させい)」、胸痛などは呼吸器疾患の症状であると同時に、肺がんの一般的な症状でもあります。
当科では肺がんの「正確な診断」を目指し、気管支鏡検査、胸腔鏡検査、CTガイド下胸腔穿刺、CT、MRI、核医学等画像検査、超音波検査など総合的な観点から検査を行っています。
当科では肺がんの「正確な診断」を目指し、気管支鏡検査、胸腔鏡検査、CTガイド下胸腔穿刺、CT、MRI、核医学等画像検査、超音波検査など総合的な観点から検査を行っています。
肺がんの治療については、患者さんの年齢や体力、QOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)などを考慮して適切な全身化学治療や、抗がん剤気管支動脈注入療法などを行うほか、呼吸器外科ならびに放射線科との連携のもとに手術、放射線療法を行っています。
手術については、当院の呼吸器外科と合同カンファレンス(会議)を行い、患者さんの要望も取り入れたうえで治療方針を決定していきます。内科と外科の垣根が低く、緊密な連携のもとで迅速かつ的確な治療を行っていることは、当院の大きな特色のひとつといえます。
さらに、患者さんの希望に応じて、当院の緩和ケアチームによる診療も取り入れています。
手術については、当院の呼吸器外科と合同カンファレンス(会議)を行い、患者さんの要望も取り入れたうえで治療方針を決定していきます。内科と外科の垣根が低く、緊密な連携のもとで迅速かつ的確な治療を行っていることは、当院の大きな特色のひとつといえます。
さらに、患者さんの希望に応じて、当院の緩和ケアチームによる診療も取り入れています。
4.肺炎の早期発見・早期治療を目指し、正確な診断に注力
肺の感染症である肺炎は、2012年には日本人の死因の第3位(厚生労働省 人口動態統計による)になるなど、年々深刻さを増している病気です。とくに高齢者に発症しやすく、超高齢化社会において今後ますます増加することが懸念されます。
当科では画像検査や血液検査、喀痰検査などを行っていますが、今後もより精度の高い検査で正確な診断を極め、早期発見・早期治療を目指していきます。
なお結核も、日本国内で年間2万1000人以上が罹患し、結核が原因で亡くなる人も年間2000人を超える重大な病気です(厚生労働省 平成24年結核登録者情報調査による)。とくに結核の中でも、肺の感染症である肺結核は約8割を占めるといいます。
当科では結核の疑いがある患者さんの診断を適切に行い、治療が必要な患者さんに対しては結核診療が可能な病院の紹介をするなどしてサポートしています。
当科では画像検査や血液検査、喀痰検査などを行っていますが、今後もより精度の高い検査で正確な診断を極め、早期発見・早期治療を目指していきます。
なお結核も、日本国内で年間2万1000人以上が罹患し、結核が原因で亡くなる人も年間2000人を超える重大な病気です(厚生労働省 平成24年結核登録者情報調査による)。とくに結核の中でも、肺の感染症である肺結核は約8割を占めるといいます。
当科では結核の疑いがある患者さんの診断を適切に行い、治療が必要な患者さんに対しては結核診療が可能な病院の紹介をするなどしてサポートしています。
5.週1回「禁煙外来」を開設。各診療科の協力体制のもと、禁煙はもちろん他の病気の治療までサポート
東邦大学医療センター大橋病院には、日本禁煙学会による禁煙専門・認定指導医および認定看護師がおり、各診療科が協力し合って患者さんの禁煙をサポートしています。
呼吸器内科では下記の4項目に該当する方を対象に、禁煙外来を開設しています。
呼吸器内科では下記の4項目に該当する方を対象に、禁煙外来を開設しています。
- スクリーニングテストでニコチン依存症と診断されること
- 【1日の喫煙本数×喫煙年数】が200以上であること
- 直ちに禁煙する意思があること
- 禁煙治療を受けることに文書で同意すること
6.大学病院の呼吸器内科として先進的で幅広い医療を提供
大学病院というと「敷居が高い」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、総合的な診断や先進的な検査・治療を受けられるのは大学病院ならではの大きな利点です。呼吸器や肺で気になる症状がある方は、ぜひ気軽に受診してください。