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感染症対策チーム

外科感染症対策チームは、看護師、薬剤師、細菌検査技師などにより構成されています。

infection control doctor(ICD)制度の発足とともに、6名が資格を取得し、病棟内の感染サーベイランス、周術期感染症に対し、臨床的、基礎的に広く研究しています。特に教室が約17年間におよび検討してきた周術期の抗菌化学療法が、わが国のガイドラインの基礎となったことは喜ばしい次第です。最近では、外科感染症に対するサイクリング療法を検討しています。

さまざまな面から、患者さんの感染状況の確認を行っています。

外科における感染症対策グループの働き

感染症対策グループは、炭山嘉伸教授が助教授の1982年より、東邦大学医学部微生物学教室との共同研究で、外科感染症に対する基礎実験を開始したことから始まった研究班です。以後、12編の学位論文を始め、多数の英文・邦文研究論文を発表してきました。
感染症対策グループの活動は、外科手術後の感染症の予防と治療、院内感染症対策が中心であり、毎日の術後患者における感染症のサーベイランスとそれに基づく術後感染症の予防策の立案・実行・発表および評価を行っています。またその内容を国内外へ広く啓蒙活動しております。
対象疾患、業務の性格上、感染症としての外来は、特別には、設定していませんが、厚生省委託による日本感染症学会の施設内感染対策相談窓口として、対外的なコンサルテーションにも応じています。

1. 疾患別に術後使用抗菌薬、投与期間を決定

一般的に、MRSAを始めとする耐性菌は、適切でない抗菌薬の長期間使用することで増加します。耐性菌の発生を防ぐためには、適切な抗菌薬を必要最低限のみ使用することが重要です。例えば、上部消化管(食道・胃)と下部消化管(大腸)では腸管内の細菌が異なるため、存在する細菌を考慮したうえで抗菌薬やその投与期間を決定しています。この取り組みにより、MRSAを含めた耐性菌の検出率は低下しています。

2. 広域抗菌薬の届出義務

1にも関連しますが、特殊な(強い)抗生物質を使用した場合は届け出を行います。院内の使用状況を感染症対策グループで監視することにより、特殊な(強い)抗生物質(カルバペネム系抗生物質など)の乱用を防ぐよう心がけています。

同じ抗生物質を使用しているとその抗生物質に抵抗力を持った細菌が出現しやすくなるため、このような監視が必要となります。特殊な(強い)抗生物質に抵抗力を持った細菌の増加は国内のみならず、全世界的に問題となっています。このような細菌に感染してしまうと、治療が非常に困難となります。院内全体の抗生物質の使用状況を確認し、適切に使用されていないと判断した場合は当該科、あるいは担当医に直接指導することもあります。

3. 特殊な感染症の監視

血液中に細菌が検出されたなど命にかかわるような特殊な感染症や、2にも該当するような抗生物質が効きづらい細菌が検出された場合、さらにカテーテル感染が明らかとなった場合などは、細菌検査室から感染症対策グループに連絡が入ります。当グループで治療に関する評価を行い、担当医に直接指導を行います。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 外科

〒153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
TEL:03-3468-1251(代表)