診療の特色
1.「周術期センター」というひとつのチームの一員として、患者さんが安全に手術を受けられるようリスク管理を行っています
東邦大学医療センター大森病院では、年間8400件以上(2013年度)の手術を行っています。そのすべての患者さんに安心して手術を受けていただけるよう、当院では2011年に「周術期センター」を開設しました。当麻酔科をはじめ、各専門外科系診療科や口腔外科、看護部、薬剤部、臨床工学部、中央手術部などのスタッフひとつのチームとなり、手術前の準備から手術中の全身管理、手術後のフォローアップまできめ細かく行っています。
この周術期センターを中心となって立ち上げたのが、当科の診療責任者である落合亮一教授です。もともと麻酔科は当院で10年以上にわたり手術中の麻酔管理や、手術前後の患者さんの全身状態の維持・管理に重点を置いた診療を行ってきましたが、周術期センターが設立されたことで手術に携わるスタッフ全員と連携し、よりいっそう適切な評価のもと、安全に手術を行うことが可能となりました。
周術期センターがあることで、
この周術期センターを中心となって立ち上げたのが、当科の診療責任者である落合亮一教授です。もともと麻酔科は当院で10年以上にわたり手術中の麻酔管理や、手術前後の患者さんの全身状態の維持・管理に重点を置いた診療を行ってきましたが、周術期センターが設立されたことで手術に携わるスタッフ全員と連携し、よりいっそう適切な評価のもと、安全に手術を行うことが可能となりました。
周術期センターがあることで、
- 手術を受ける患者さん一人ひとりが抱える、どんな小さなリスクも見逃さない
- 手術後に起こり得るリスクを未然に防ぐための準備を事前にしっかりできる
- 患者さんが困っていることや抱えている問題などをスタッフ全員で共有できる
2.手術の前には患者さん全員に「術前外来」で診察を受けていただきます
手術を行う前に、患者さん一人ひとりに対して最も安全と考えられる麻酔法を選択するのが麻酔科の役目のひとつです。当科では「術前外来」を設け、麻酔をして手術を受けられる患者さん全員に対して、個別に丁寧を行っています。
また、診察の前には麻酔についての講義時間を30分間ほど設け、麻酔科スタッフが患者さんに直接わかりやすく説明を行います。
さらに、診察の待ち時間を利用して患者さんの口腔ケアや、服薬チェックなどもそれぞれ専門スタッフが行います。
また、診察の前には麻酔についての講義時間を30分間ほど設け、麻酔科スタッフが患者さんに直接わかりやすく説明を行います。
さらに、診察の待ち時間を利用して患者さんの口腔ケアや、服薬チェックなどもそれぞれ専門スタッフが行います。
1で紹介したチーム体制によって、手術前に必ず行うべきすべてのチェックを効率よく進めることができるのも、当外来の特長のひとつです。
術前の診察については、下記ページもご参照ください。
術前の診察については、下記ページもご参照ください。
3.手術後の痛みや身体のトラブルなどの管理もチーム体制で万全に行っています
手術後の患者さんのケアや管理も、麻酔科の重要な役割です。当科では手術が行われた翌日には必ず下記のふたつのチームが回診し、患者さんの術後の評価を行います。
- 術後ラウンドチーム——術後の痛みだけでなく、口腔内をはじめ全身の状態の評価を行うチーム
- APS(アキュートペインサービス=急性期鎮痛サービス)チーム——術後の痛みに特化して評価を行うチーム
上記のチームの評価により、患者さんの症状に応じた術後鎮痛ケアを行います(術後鎮痛ケアについては下の4でご説明します)。
また、術後に疑問や困ったことなどが生じた患者さんには「術後外来」を受診していただき、スタッフがすべての質問にお答えする体制を整えています。
術後外来については、下記ページもご参照ください。
また、術後に疑問や困ったことなどが生じた患者さんには「術後外来」を受診していただき、スタッフがすべての質問にお答えする体制を整えています。
術後外来については、下記ページもご参照ください。
術前~術後までの麻酔管理については、下記ページもご参照ください。
4.術後の痛みを鎮めるための評価や鎮痛法には最新の方法を積極的に導入しています
3で触れたように、術後の痛みを鎮める「術後鎮痛」も麻酔科が担う重要な診療のひとつです。
術後鎮痛については、薬剤部、臨床工学部の協力を得て、患者管理鎮痛法(PCA)を導入しています。これは専用機器であるPCAポンプを医師やスタッフが設定した後は、患者さん自身がポンプを操作して鎮痛剤を投与できる方法です。患者さんが痛みを感じたときに、即、安全かつ効果的な量の鎮痛剤を使うことができるのが大きなメリットです。
当科ではこのPCAポンプを用いた下記の鎮痛法を主に行っています。
また、がん患者さんの約7割が経験するといわれるがんによる痛み「癌性疼痛」については、緩和ケアセンターと協力して痛みを和らげる治療を行っています。
術後鎮痛については、薬剤部、臨床工学部の協力を得て、患者管理鎮痛法(PCA)を導入しています。これは専用機器であるPCAポンプを医師やスタッフが設定した後は、患者さん自身がポンプを操作して鎮痛剤を投与できる方法です。患者さんが痛みを感じたときに、即、安全かつ効果的な量の鎮痛剤を使うことができるのが大きなメリットです。
当科ではこのPCAポンプを用いた下記の鎮痛法を主に行っています。
- 硬膜外鎮痛法
- 静脈鎮痛法
- 末梢神経ブロック鎮痛法
また、がん患者さんの約7割が経験するといわれるがんによる痛み「癌性疼痛」については、緩和ケアセンターと協力して痛みを和らげる治療を行っています。