業務実績
検査数
当院の輸血部は、合計すると年間約44,500単位の血液製剤を手術室や病棟に供給しています。輸血は取り扱いを間違えると非常に危険な事故につながります。例えば、患者取り違えをして輸血をしてしまうと血液型不適合輸血による重篤な副作用を起こしてしまう可能性があります。このような事故を防ぐために輸血用検体の採血から輸血終了までの手順を厳しく定め、これを遵守し安全な輸血を実施しています。
輸血をするときに行うおもな検査
①血液型検査
輸血が必要とされる際には、まず血液型検査を行います。血液型はA型、B型、O型、AB型の4種類で表され、原則としてA型の人にはA型の血液をといった様に同じ血液型の血液を輸血します。
②不規則抗体検査
ABO血液型を合わせた輸血においても副作用は生じます。その原因の一つが不規則抗体というABO以外の血液型に対する抗体です。ヒトの赤血球上には数百種類の血液型が存在します。自分の持っていない血液型を持つ赤血球が輸血されると、まれにその血液型物質を異物として判断し、抗体を作ってしまうことがあります。不規則抗体は対応する血液型物質が赤血球上にあるとその赤血球を攻撃してしまうため、不規則抗体がある場合は型の一致した血液製剤を輸血する必要があります。
③交差適合試験
交差適合試験とは、輸血をした時の副作用を防止するために行う検査です。患者の血液と輸血する血液を試験管内で反応させて、ABO血液型に間違いがないか、不規則抗体に対応する血液型物質を持っていないかを確認します。輸血の緊急度によって、生食法やクームス法など適切な検査方法で行います。
そのほかにも、血液型亜型の検査、移植のHLA検査、感染症の検査などを行っております。
輸血は、以前は肝炎や梅毒など非常に危険と考えられていました。今では献血時の検査方法が格段に良くなり、輸血による感染症の確率は極めて低くなりました。適正な範囲内の輸血であれば、リスクは極めて低いといえます。
そのほかにも、血液型亜型の検査、移植のHLA検査、感染症の検査などを行っております。
輸血は、以前は肝炎や梅毒など非常に危険と考えられていました。今では献血時の検査方法が格段に良くなり、輸血による感染症の確率は極めて低くなりました。適正な範囲内の輸血であれば、リスクは極めて低いといえます。