大腸・肛門外科

ご挨拶

大腸・肛門外科の紹介

消化器センター外科船橋公彦教授
消化器センター外科 教授
大腸・肛門外科部門責任者 船橋公彦

当部門では、専門施設として悪性疾患(がん)から良性疾患までの大腸・肛門疾患に対して幅広く治療に取り組んでいます。当部門の主な取り組みとしては、Ⅰ)直腸がんに対する究極の自然肛門の温存、Ⅱ)再発大腸がんや手術不能の進行大腸がんに対する外来化学療法を中心とした治療、Ⅲ)痔核・痔瘻に代表される肛門の良性疾患および直腸脱、直腸瘤による排便障害に対する外科治療であり、2000年から導入した腹腔鏡手術を中心として「からだに優しい治療」を目指しています。


悪性疾患においては、最近の大腸がん患者の増加に伴い、ここ数年の当部門の年間手術件数も増加傾向にあります。 当部門の取り組みの一つとしての直腸がんに対する「自然肛門の温存」は、これまで肛門の温存が不可能とされてきた直腸がんに対しても「経肛門的直腸切離・剥離法:Trans-anal rectal dissection (TARD)を併用した内括約筋術」によって、肛門を温存することが可能となりました。さらに2006年からは、この方法の特徴を生かして侵襲の少ない(からだに優しい)腹腔鏡下手術での肛門温存術を導入し、術後5年の解析では良好な成績を得ています。 この他に腫瘍や転移リンパ節の縮小を目的に放射線科の協力のもと手術前に放射線化学療法を取り入れた治療法も併せて行っています。


次に、再発やがんの進展によって手術が難しいと判断された患者さまに対しては、新しい抗がん剤を使用した治療にも取り組んでいます。本邦では2007年から新しい抗がんが導入され、これまで再発で切除困難な大腸がんに対しても手術が可能となりました。当部門では、過度に進展した癌に対しては手術前にまず化学療法を行って腫瘍の縮小を図ってからの手術や、手術困難と判断された再発癌に対しては化学療法を積極的に行っています。


大腸・肛門疾患のもう一つの柱である肛門疾患に対しては、糖尿病や心肺機能不全などの高いリスクをかかえ、通常の病院では治療が難しい患者さまを中心に肛門疾患の手術治療にあたっています。最近では排便障害の原因の一つである直腸脱に対する腹腔鏡手術の治療にも力を注いでおり、直腸脱の程度と患者さんの状態を考慮しながら病態にあった治療方法を選択し、多くの患者さまに満足して頂いております。


消化器センター外科 教授
大腸・肛門外科部門 責任者 船橋公彦