食道・胃外科

栄養管理について

人間にとって、食事が体力維持のために必須であることは言うまでもありません。しかし、手術など、特殊な状況においては通常の食事が制限されることがあります。それでも、腸が使える時には腸を使うことが栄養法との基本とされており、「When the gut works,use it!」という合言葉があります。
食道、胃疾患の手術前、手術後には、糖質、たんぱく質、脂質の三大栄養素に加え、ビタミン、微量元素などの投与による栄養療法を行って、全身状態の維持を図っております。術前には免疫賦活栄養剤の内服を行い、術後の経口摂取が不足する時期であっても、小腸への経管栄養法による代謝調整濃厚流動食や免疫修飾栄養剤の投与と、静脈栄養を組み合わせることによって、手術侵襲からの早期離脱を目指しております。
特に、術後には血糖値が不安定になる患者さんが多いので、強化インスリン療法やエネルギー源としてパラチノースを配合した濃厚流動食など糖質の調節を行って、安全な術後管理を行っております。
食道、胃疾患の術後には様々な病状から、食事摂取が減り、体重減少や筋力低下などがおきます。その対策のひとつとして、適切な栄養療法と食事指導があります。当院では、鷲澤尚宏講師がリーダーを務める、全国でも屈指の多職種共同栄養サポートチーム(Nutrition Sipport Team : NST)が活躍しており、必要な時には要請によってサポートすることになっています。
その他、当科では、ストレスの少ない経鼻内視鏡を用い、ダイレクトキットでのイントロデューサー法による経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy : PEG)を各科の患者さんに適応しており、造設当初からのコンパクトなボタン型胃瘻による経管栄養法を実現し、栄養低下を起こすことなく、入浴や運動を行いながら、経口摂取のリハビリテーションを進めていただいております。