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東邦大学医療センター
大森病院 乳腺・内分泌外科

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医療関係者の方へ

 
現在日本では年間約5万人が乳癌に罹患し、約1万人以上が乳癌で死亡しています。この年間罹患数は1975年の実に5倍で、2003年には女性癌部位別罹患数で最多となりました。この乳癌増加傾向は生活習慣と密接に関連していることが最近の疫学的研究から明らかにされています。飲酒・喫煙・体重増加は乳癌の発生の相対的リスクを優位に増加させ、授乳歴・適度な運動習慣は低下させます。また国際的にもその国の糖尿病罹患数の増加と乳癌の罹患数には正の相関関係があることが示されています。


このように増加の一途をたどっている乳癌ですが、死亡数はそれに並行して激増しているわけではありません。言い換えれば乳癌は発生しても必ずしも死に直結する不治の病ではなく、適切な診断治療がなされれば根治が可能であるといえます。


乳癌というと〝乳房のしこり″を連想される方が多いと思われますが、実はその症状は多彩で、皮膚の陥没やひきつれ、乳頭の湿疹など一見して乳癌を連想させにくいものも多くあります。また全乳癌の約15%を占める非浸潤癌は自覚症状がなく、検査を行ってはじめてその存在を確認できることも少なくありませんし、最近はマンモグラフィーや超音波では描出できずMRIでのみ確認しうる乳癌の存在も明らかにされています。もともと乳房は妊娠・出産・生理周期はもとより、アレルギー性疾患や膠原病などの全身性疾患、心理的ストレス、抗うつ薬や降圧剤などの薬剤投与によっても様々な変化を呈します。また葉状腫瘍や線維腺腫など非上皮性腫瘍、肉芽腫性乳腺炎、乳輪下膿瘍や乳頭炎などの炎症性疾患など乳腺特異的に発症する疾患もあり、乳癌との鑑別診断が難しい事が多いのです。


従って我々の日常診療の目的の一つは、乳房に何か症状や訴えのある患者さんを受け入れて診察し適切な診断に導くこと、不安を抱いておられる患者さんに乳癌でないことを伝え安心していただくことにもあると考えています。患者さんの乳房に関して何か疑問や不明な点がございましたら、遠慮なくご相談・ご紹介ください。


当科では地域の先生方に対して〝地域連携枠″という外来枠を特別に設けさせていただいています。当院の地域連携係にご連絡いただきこの枠を予約して頂ければ外来で優先的に診察させていただいていますので、どうぞご利用下さい。


診療部長 緒方 秀昭