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研究内容

教室概要

当教室は2012年4月1日に弘世貴久が教授に就任し、新しい講座体制のもと国内有数の糖尿病・代謝・内分泌学の講座施設として診療・研究・教育を展開しています。大学病院における臨床講座として重要な診療・研究・教育の三本柱を構築し、若手教室員や大学院生が毎年多く入局する活気溢れる教室です。研究室として現在は大学内の教室研究室において糖尿病を主とした高度な臨床研究と基礎研究の両者を展開し、ヒトとげっ歯類を対象にトランスレーショナルな研究を行い、英文誌への報告も含め国内・国際学会でも数多くの研究成果を発信しております。

研究の概要

臨床研究・基礎研究ともに糖尿病を主とした新しいプロジェクトを数多く行い、その成果を国内外に報告しております。当科の研究成果を診療に還元し、より患者様に「寄り添う医療」の提供を目指していきます。

1.臨床研究

臨床研究においては既存の糖尿病治療薬のベストユースを考えながら当科の治療方針が全国のスタンダードになることを目指したエビデンスの構築を行っております。また、糖尿病発症の主病因であるインスリン抵抗性に着目し、日本国内でも限られた施設のみで実施されている人工膵臓を用いて、インスリン感受性臓器(肝臓・筋肉・脂肪組織)毎のインスリン抵抗性の評価を実施しています。その他にも1H-MRS法を用いた臓器毎の脂肪蓄積の測定や代謝モニターを用いた呼吸商によるエネルギー代謝評価を行い全身の代謝状態について詳細な検討を実施し、国内でも最先端の臨床研究を展開しています。
  1. 睡眠障害の耐糖能異常への影響における調査・介入研究(文部科学省科学研究費基盤C D-4-23500856 主任研究者 弘世貴久)
  2. 肝臓・筋肉などのインスリン標的臓器における異所性脂肪蓄積とインスリン抵抗性の関係に関する検討(文部科学省科学研究費若手A 25893260 主任研究者 熊代尚記)
  3. 現在市場に出ているインスリンや経口血糖降下薬による治療のより有効な使用法の開発やステップアップ・ステップダウンの有効性の検討
  4. 最新の経口血糖降下薬の動脈硬化の発症・進展予防効果の評価、そのサロゲートマーカーである血管内皮機能への影響についての検討
  5. 糖尿病ドック入院での生活習慣への動機付けによる教育入院の効果の検討
  6. 高齢者糖尿病の認知症予防のための早期治療介入効果の検討
  7. 経口血糖降下薬の異所性脂肪蓄積とインスリン抵抗性に及ぼす影響に関する比較研究

2.基礎研究

基礎研究ではインスリン抵抗性に着目し、ヒトにおいてもトランスレーショナルな検討が可能な研究を展開しています。臨床研究のみに留まらず、睡眠障害により耐糖能異常を発症するメカニズムについてげっ歯類の睡眠障害モデルを用いた基礎研究による検討も行っています。世界でも最先端の手技を用いて、睡眠障害によるインスリン感受性臓器(肝臓・筋肉・脂肪組織)での組織特異的インスリン感受性の変化を評価し、分子生物学的に組織における糖・脂肪代謝をつかさどる遺伝子、蛋白の発現レベルを観察し、睡眠の下流で調節される脂質・糖代謝を制御する遺伝子、蛋白質の同定に努めていきます。
また、日本人の非アルコール性脂肪肝炎と糖尿病の関連に着目し、ご協力の同意をいただいた方のサンプルを用いてメタボローム解析やマイクロアレイ・RT-PCRによって代謝物や遺伝子発現解析を実施しその病態について調査しています。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大森病院 糖尿病・代謝・内分泌センター

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)