医療チームの一員として実践する病理学
東邦大学医療センター大森病院 病理診断科 関連リンク

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東邦大学医療センター
大森病院 病理診断科

〒143-8541
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真菌症病理診断支援システム

国立研究開発法人 日本医療研究開発機構委託事業「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業」の支援を受け、深在性真菌症の病理組織診断についてのコンサルテーション・サービスを行っております。対象は病理組織標本、細胞診標本を中心とした病理検体です。
  • 「真菌感染症の病態解明及び検査・治療法の確立に関する研究」
    17fk0108208h0002
  • 「侵襲性酵母感染症の病原性解明と疫学・診断法・制御法の研究」
    17fk0108118h0901

1.目的

真菌症の診断においては、感染組織から採取された検体から分離培養を行い、細菌学的手技を経た同定を行うことが重要です。しかし、分離培養が施行できない場合、あるいは施行しても菌が分離できなかったことを理由に、治療に踏み切れない症例は多いと思われます。また、血清学的な抗原・抗体検査においても必ずしも病勢を反映した検査結果が得られるとは限りません。感染組織からの病理組織検査は菌の存在を確認する上で有用ですが、標本中の菌形態のみで菌種を特定するには熟練を要し、診断困難な症例にもしばしば遭遇します。
本事業の目的は、日常の病理診断業務において診断困難な侵襲性真菌症について、形態学的、遺伝子補助診断的な検討を加えて菌種の推定を試み、診断・治療に寄与することです。

2.利用できる方および対象標本について

支援対象者の方は、大学病院、研究施設、一般病院に所属する医師、研究者の方々です。患者さんご本人やご家族からの直接のご依頼はお受けできません。

3.登録・送付について

まず、下記[10.連絡先]のアドレスに電子メールでご連絡ください。担当者より電子メールにて依頼書を送付いたします。
この依頼書に[所属][担当者名][検体の種類][臨床情報]等について記載の上、プリントアウトし、標本とともに連絡先住所まで送付して下さい。
診断の参考となると思われる肉眼写真やX線写真も、CDR等の電子ファイルあるいは紙媒体として添付して下さい。
CDRや紙媒体で提供された情報は原則的には返却いたしません。複製していただく等、ご注意ください。
また、添付資料には、患者の特定につながる情報は記載せず、X線フィルムなどの記名にも注意して下さい。

4.送付していただく標本

真菌感染がみられた組織の未染色標本15枚(シランコートされたスライドグラスで作製されたもの)。プレパラート、容器等には氏名やイニシャルなどの患者の特定につながる情報を記載しないでください。なお、標本は、破損のないように、ケースやパッキング等を使用の上、お送りください。お預かりした未染色標本や当方で作製した染色標本は原則的には返却いたしません。
細胞診標本等、どうしても未染色標本が用意できない場合はご相談ください。なお、この場合には標本の返却用に着払い扱いの宅配伝票に返却先住所・氏名・電話番号を記載の上、標本に同梱してお送りください。

5.診断業務の進行

この診断支援活動については、図に示す手順に従って行います。依頼は受付を経て、病理組織学的検討を行うことを基本とします。真菌の光顕的観察を経たうえで、適切な枚数の未染色標本の提供を受けた症例に関しては、遺伝子補助診断法を選択する場合があります。なお、光顕的に真菌が確認できなかった症例、あるいは環境からの汚染菌の可能性が高いと判断された症例については、未染色標本の提供があっても遺伝子補助診断法は施行しません。

真菌症病理診断支援システムの流れ(2017.08現在)

真菌症病理診断支援システムの流れ

6.個人情報保護について(重要)

依頼書やプレパラート、容器等には氏名やイニシャルなどの患者の特定につながる情報を記載しないでください。

7.報告書について

原則として電子メールでお送りします。本支援システムで提供される報告書は、各依頼施設における病理診断報告書作成の参考としての資料であり、依頼施設の診療記録としての病理診断報告書に代わるものではありません。また、各施設における診断・治療の最終責任は依頼者にあります。

8.コンサルト症例の二次利用について

コンサルテーションを依頼された症例の報告の際には、その出所である依頼者に優先権があります。ただし、本支援システムは、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構委託事業「新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進事業」の支援を受けて行っています。このため、研究事業の報告書に依頼症例の画像や情報の一部を集積して使用する場合があります。使用の際は個人情報につきましては連結不可能匿名化し、また画像の使用の際には依頼者の許諾を得たのちに使用させて頂きます。

9.報告までの日数について

日常診断業務と並行して対応します。検体が当施設に到着後、光顕診断は1~2週間程度、遺伝子補助診断法を行う場合は1カ月程度の期間を要します。至急性のある場合にはその都度ご相談ください。

10.連絡先

東邦大学医療センター 大森病院
病理診断科内 真菌症病理診断支援事務局(担当:山下)
〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
Tel. :03-3762-4151
Email: moheji@med.toho-u.ac.jp