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顕微鏡下精路再建手術 (閉塞性無精子症)

顕微鏡下精管吻合術ってなんですか?

精管閉塞部を手術用顕微鏡を使用して再吻合する手術です。主にソケイヘルニア手術後の精管閉塞やパイプカット後の再建が多くあります。

顕微鏡下精管吻合術による精子出現率、自然妊娠率はどのくらいですか?

われわれの施設を含む全国29施設の成績は、精子の出現率は63%、自然妊娠率は22.4%でした。顕微授精(ICSI)による妊娠率21.1%に対して初回精路再建術後の自然妊娠率は22.4%で差がなくICSIでの女性への侵襲、費用、流産などを考えると精管再建が治療の第一選択と考えられます。
16年間の当センターでの顕微鏡下精路再建術の成績は、精管切断術後74例、ヘルニア術後69例、精巣上体炎後8例、閉塞原因不明7例、合計158例で、手術は同一術者がおこなった。術後の精液検査所見で、総運動精子数500万以上をAIH可能な精液所見、総運動精子数2000万以上を自然妊娠可能な精液所見とし、術後の妊娠の確認は患者からの自発的報告でした。術後6ヶ月以上経過観察できた症例は全体の86%で、精管切断術後63例中精子出現81%、AIH可能17.5%(うちAIHで妊娠1.6%)、自然妊娠可能46.0%(うち自然妊娠23.8%)でした。ヘルニア術後 58例中精子出現50%、AIH可能8.6%、自然妊娠可能22.4%(うち自然妊娠19.0%)でした。精巣上体炎後8例中自然妊娠可能25%、原因不明 7例中精子出現42.9%、AIH可能14.3%、自然妊娠可能14.3%でした。

顕微鏡下精管吻合術をして精子出現・自然妊娠するまでの期間はどれくらいですか?

われわれは精管精管吻合術で6ヶ月、精管精巣上体管吻合術1年までが精子出現の可能性があると考え精液検査を行います。また、全国29施設のデータでは、18カ月までに75%が自然妊娠しました。精子が出現していれば自然妊娠が難しくても人工授精などの併用で妊娠する可能性があります。

顕微鏡下精管吻合術か体外受精か迷っていますどうしたらよいですか?

精管閉塞の治療の第一選択は、精管吻合術ですが自然妊娠するまでに18ヶ月ほどかかります。ある程度時間的余裕がある夫婦に精管再建手術お勧めします。

顕微鏡下精管吻合術はどのように行われますか?

入院期間は3泊4日くらいで、手術は全身麻酔で顕微鏡を使用して行います。手術時間は約2時間30分くらいです。

顕微鏡下精管吻合術と同時に精巣内精子凍結保存はしますか?

37%は術後に精子が出現しません。精子が出現しない多くの理由は精巣側の精管に精子が存在しない(精巣上体の閉塞がある場合)や尿道側の精管も炎症などで閉塞している場合です。精子が出現しない場合も考慮して、顕微授精も治療の選択肢と考えている患者さんには精管再建手術の時に精巣内精子凍結保存を行っています。

顕微鏡下精管吻合術退院後の注意、通院は?

傷を濡らせないのが1週間、飲酒禁止1週間、1週後よりシャワーで濡れてよいです。マスターベーションによる射精は1ヶ月後からよいですが性行為は2ヶ月禁止です。また、精管断裂予防にサポーターパンツを2ヶ月はいてもらいます。陰嚢が激しく動くのが問題です。精液検査は2ヶ月おきに行います。

顕微鏡下精管吻合術の合併症は?

傷の痛み、腫れ、感染などの可能性がありますが、大きな問題はありません。

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