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糖尿病性EDに対する陰茎注射(陰茎海綿体自己注射)

EDの治療法にはどのようなものがありますか?

EDの治療の第一選択は、ED治療薬とカウンセリングです。ED治療薬の使用法が正しく、高容量(レビトラ20mg、シアリス20mg)が無効の場合は、陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体自己注射があります。陰圧式勃起補助具は有効性・安全性が高いですが、疼痛の訴えがあり、勃起までに10分ほど時間がかかり操作が煩雑で、使用時間も30分と制限があるため不自然で脱落率も高くなっています。陰茎海綿体自己注射は、国が認可していませんが、日本性機能学会では、自主研究ということでそれぞれの病院の倫理委員会を通して積極的に行っています。陰圧式勃起補助具や陰茎海綿体自己注射が無効の場合は、最後の手段として陰茎海綿体内に曲げ伸ばし式のシリコン棒を挿入する陰茎プロステーシス手術があります。その他、男性ホルモン補充療法(男性ホルモンが低下している人)、陰茎形成術(陰茎が曲がっている人)、血行再建術(若い人で部分的な動脈血流入障害のある人、静脈血の流出が多い人は適応外)などがあります。
EDの治療法

糖尿病性EDに陰茎海綿体自己注射は有効ですか?

当センターでは、ED治療薬が無効の患者32名、平均年齢50.9歳に、プロスタグランジンE1を病院で陰茎海綿体注射テストして、勃起と勃起の持続も十分であったのが21名(66%)、勃起するが持続がやや不十分なのが3名(9%)、不十分が7名(22%)でした。結局19名(59%)が陰茎海綿体自己注射に参加して満足しています。

糖尿病性EDに対する陰茎注射の合併症はありませんか?

病院で陰茎海綿体注射テストを行ったとき、前立腺癌術後のEDでは2時間以上勃起が遷延した人が1名いましたが、糖尿病性EDではありませんでした。糖尿病性ED患者に対する陰茎海綿体自己注射は、有効性が高く、専門医の管理においては安全な治療であると考えらます。
使用する薬は、当センターの石井教授が世界で初めて開発した持続勃起症や海綿体の線維化の少ないプロスタグランジンE1を使用しています。プロスタグランジンE1は世界の標準治療に使用されていますが、それ以前に使用されていたパパベリンは、持続勃起症や陰茎海綿体の線維化を起こしやすい薬剤です。日本性機能学会陰茎海綿体注射認可推進委員会のメンバーはパパベリンを使用していません。

糖尿病性EDに陰茎注射を選択しない人はどうされましたか?

陰茎海綿体自己注射選択しなかった人は、陰圧式勃起補助具または陰茎プロステーシス手術を行っています。その他、効果不十分であるがED治療薬に再チャレンジした人、治療を断念した人がいます。

陰茎海綿体自己注射の注意点はなんですか?

国の認可を得ていませんので、自己責任で行う治療です。もちろん保険適用はできません。特に注意しなければいけないのは、持続勃起症を理解していることです。パンパンな状態で通常痛みを伴う勃起が4時間連続した場合を持続勃起症といいます。柔らかい勃起(陰茎中央で用手的に90度曲げることができる場合は柔らかい勃起です)や繰り返す勃起は血液の循環がありますので問題ありません。持続勃起症になった場合、主治医または対応できる病院当直医をいかに受診するか確認しておく必要があります。もう一点は、使用した薬剤アンプル、注射器はペットボトルに集めて必ず病院に持ってきて捨てることです。自宅の一般ごみに出すと大きな問題になります。

陰茎海綿体自己注射の費用は?

陰茎海綿体自己注射は、国の認可を得ていません。当然保険も適用させません。
当センターでは、持続勃起症や陰茎海綿体の線維化などの合併症の少ないプロスタグランジンE1を使用しています。費用は1本4000円で行っています。