産科、小児科と連携をとった質の高い小児医療の実践
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周産期人材育成推進室

【お問い合わせ先】

東邦大学医療センター
大森病院 総合周産期母子医療センター(新生児科)

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)

診療の特色

1.総合周産期母子医療センターとしてリスクを抱える妊婦さんや胎児、新生児に高度な医療を提供

東邦大学医療センター大森病院 新生児科は、東京都の「総合周産期母子医療センター」に指定されています(2014年10月現在、都内には計13施設あります)。
「総合周産期母子医療センター」とは、母体・胎児集中治療管理室(MFICU)を含む産科病棟及び新生児集中治療管理室(NICU)を備えた医療機関のことで、母体・新生児搬送の常時受け入れ、母体の救命救急への対応、ハイリスク妊娠に対する医療、高度な新生児医療などを担います。

当科は母体・胎児集中治療管理室(MFICU)を9床、新生児集中治療管理室(NICU)を15床、新生児強化治療管理室(GCU)18床、正常新生児室20床を完備し(2014年10月現在)、大森病院のある東京都大田区を中心とする都内をはじめ、神奈川県、埼玉県、千葉県など関東圏から幅広く新生児を収容し、診療を行っています。

年間入院数は新生児集中治療管理室(NICU)で約250例から350例、正常新生児室では約800例から900例に及びます。また新生児集中治療管理室(NICU)では、院内で生出生された新生児の治療管理以外に、新生児救急医療と乳幼児保健指導を含む周産期医療にも取り組んでいます。

2.小児外科をはじめとする各診療科との連携のもと、すべての新生児疾患を対象に診療

当科が対象とする新生児疾患の種類は、低出生体重児のほか、新生児外科疾患、脳神経外科疾患、心臓外科疾患など幅広い分野にわたっています。

中でもとりわけ「外科疾患に強い」ことが、大森病院の大きな特色といえます。というのも、当院には「小児医療センター」があり、新生児期のあらゆる分野の外科手術が可能です。当科と関連各科との協力体制も万全に整っており、胎児期に疾患が見つかった場合でも担当各科の医師と速やかに連携し、チーム医療を行うことができます。

さらに、眼科や腎センターなどにも小児専門の医師が常駐しており、“ミニ小児病院”といっても過言ではないほど、新生児や小児を専門とする診療体制が整っています。より最適な治療法を見出すため、こうした関連各科との合同カンファレンス(症例検討会)も必要に応じて行っており、出生前であれば産婦人科ともカンファレンスを開いて適切な分娩時期や方法についても協議します。専門性の高いスタッフとのチームワークのもと、すべての胎児・新生児疾患に対して迅速かつ適切な診療に努めているのが最大の特徴です。

小児医療センター

眼科

小児腎センター

3.ハイリスク妊娠をされている妊婦さんを産前から産後までトータルでサポート。母体の管理はもちろん、臨床心理士が心の面もケア

出産の前から後まで、トータルで母体を管理する。それも総合周産期母子医療センターとしての重要な役目のひとつです。

当科では切迫早産や、合併症をもつ妊婦さん、胎児疾患を指摘された妊婦さんなどに対しては母体・胎児集中治療室(MFICU)で診療を行い、その後早産で生まれた低体重児や重症の新生児は新生児集中治療室(NICU)で引き続き診療を行う体制をとっています。

また、先天性心疾患や先天性奇形が疑われる胎児については、専門的な超音波検査を行う「胎児超音波検査外来」も開設しています(まずかかりつけの産科を受診して、ご紹介していただく必要があります。詳細はリンク先をご覧ください)

胎児超音波検査外来

ハイリスク妊娠をされている妊婦さんは、一人ひとりさまざまな不安を抱えて受診されています。そこで当外来では、妊婦さんに少しでも不安を取り除いていただけるよう、当科専属の臨床心理士がスタッフの一員として立ち会い、妊婦さんの希望に応じてカウンセリングなどを行っています。

臨床心理士は出産前から出産後まで、長い期間にわたって妊婦さんの精神的なサポートに努めます。妊婦さんに「自分や自分の赤ちゃんのことをよく理解してくれている」「何でも相談できる」存在が身近にいると感じていただくことで、より安心して出産に臨んでいただける場合は少なくないようです。

また、出産に際しては産婦人科との連携が欠かせません。産科と新生児科の周産期カンファレンスもその都度行い、安全かつスムーズな出産に努めています。

産婦人科

4.極低出生体重児、超低出生体重児など、小さく生まれたお子さんの成長発達をフォロー。お子さんの発育の悩みを抱える親御さんも長期にわたって支援

新生児集中治療管理室(NICU)で治療を受け、低出生体重から脱した赤ちゃんや、身体の状態が安定してきた赤ちゃんは、新生児回復期治療管理室(GCU)で引き続き治療を行います(赤ちゃんの体重や状態によっては、最初からGCUで治療を行う場合もあります)。

さらに当科では、新生児集中治療管理室(NICU)を退院されたお子さん全員を対象に、「フォローアップ外来」を開設しています。

出生体重1500g未満の極低出生体重児や同1000g未満の超低出生体重児として生まれたお子さんの中には、成長していく過程で発達の遅れや適応障害などが見られる場合があります。そうした症状を早期に発見して対応できるよう、長期にわたって身体発育、精神運動発達を追跡しています。

もちろん低出生体重児だけでなく、先天性心疾患などで手術を受けたお子さんについても健やかに成長できるよう、スタッフ一同、継続して見守っていきます。

また、早産児(36週未満)、慢性肺疾患児、先天性心疾患児、ダウン症、免疫不全児がとくに重症化しやすいといわれるRSウイルス感染を予防するため、「シナジス外来」を開設し、冬期に予防注射(シナジスR)を行っています。

フォローアップ外来

シナジス外来

フォローアップ外来では、当科専属の臨床心理士による、お母さんやご家族へのカウンセリングやアドバイスなども行っていますが、さらなるフォローアップ対象児のご家族の集まりの場として「ひまわりの会」も月に1回開催しています。

「ひまわりの会」では、当科の臨床心理士や保育士、東邦大学看護学部の教員や学部生、大学院学生によるボランティアらが中心となり、当科の新生児集中治療室(NICU)を退院した2歳から4歳までのお子さんを対象にさまざまな体験やイベントなどを行っています。お子さんたちが遊んでいる間、親御さんたちには「子育てちょっとひと休み」として、別室に集まっていただき、1時間ほど茶話会を行います。お子さんのフォローアップはもちろん、お子さんの発育の悩みなどを抱える親御さんたちを支援する場としても、当科でも大切にしている機会のひとつです。