6.MedCalc 日本語化計画 |
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色々なアプリケーションの中で、医療の現場で一番使う頻度が高いのは、やはり様々な計算が手軽にできる MedCalc かな。「うわぁ、カリウム補正しなくちゃ」なんていう時、あるいは「あれ? クレアチニン・クリアランスどうなってる?」なんていう時、このソフトがとても便利。
でも唯一の問題は、このソフト、英語版・フランス語版・スペイン語版しかないこと。 日本語 PalmOS が乗っている CLIE だと、英語版しか動かない。これだと、トップメニューで色々な計算を選択する画面が、当然全て英語表記になっている。 別にイヤじゃないんだけどね、でもやはり英語だと、日本語のように見た瞬間に意味を理解するというわけにはいかない。それぞれのタイトルを読んで理解するのに、一瞬の間が必要になってしまう。これが全て日本語で表示できれば良いのにね。DateBk4 でできるんだから、もしかして MedCalc も日本語ローカライザーを使えないだろうか。
かくして、MedCalc の日本語化計画が始まったのでした。
まず日本語ローカライザーと言えば、Palm/Pilot のページ。 このページのローカライザー講座では、実際にどうやってローカライザーを作成するか、丁寧な説明がある。最近更新が止まっているものの、基本的な情報は大抵ここで得られるし、入門編としては今でも充分参考になる。
この講座の第1回には、解析ツールの一覧がある。ローカライザーを作成するソフトは色々あるものの、Palm の上で操作できて、複雑な知識無しに割と簡単に使えるのが、G-MkLocalizer。 このソフトは本当にすごい。解析ツールをパソコンの上で使うには、いろいろな環境設定が必要になって、なじみの無い僕には頭の痛いところだけれど、このソフトなら複雑な設定は不要。ただソフトを CLIE にインストールするだけで、以後全ての作業は CLIE の上でできてしまう。確かにパソコン上で作業する方がやりやすい面はあるものの、どこでも気軽にローカライザー作成ができるというのはありがたいよね。 試しにダウンロードして、実際に DateBk4 ローカライザーの修正に使ってみて、使いやすさと便利さを実感。早速 Vector からシェアウェア登録をした。
G-MkLocalizer を起動してまず一番下の選択ボタンから「アプリ」を選ぶと、今 CLIE にインストールされているソフトの一覧が表示される。そこから MedCalc を選択すると、画面にはもうリソースが表示されている。メニューから「ローカライザ作成」を選択して、とりあえずローカライザーのひな型を作って保存する。あとは起動時のメニューで「ロカル」(ローカライザー)を選択すれば、このローカライザーひな型が表示されるので、英語を少しずつ日本語に置き換えて、ボタンの大きさや画面表示位置を修正していけば良いだけ。画面表示位置は実際に表示させて確認できるので、とっても分かりやすい。 誰かと作業分担して進めていくことだってできる。
作者にメールを送ったら、快く日本語ローカライザー作成の許可をもらえたので、こうして時間があるときに少しずつ、ローカライザーを仕上げていけば、いつかは MedCalc を日本語化できる.....と思っていた。
ところが問題が1つ。
MedCalc のトップメニュー、計算項目を選択する画面だけは、どうやっても日本語表示されない。作者に問い合わせてみたところ、この項目はリソースコード(ローカライザーで翻訳できる部分)に含まれていなくて、ソフトそのもの(これをソースコードと言うのね。チト分かりにくいけど)に埋め込まれているのだとか。 このままだと、各計算項目の詳細は日本語にできても、そもそも一番日本語にしたかったメニュー画面が英語のままじゃない。どうしよう....
スペイン語版のように、英語→日本語の翻訳一覧を送ったら、日本語版を作ってくれないかなぁ、と問い合わせてみたものの、「時間無いからそれはできないよ、ごめんね」と返事が返ってきてしまったのでした。 仕方がないから、とりあえずローカライザーだけでも作り上げて、作者の気が変わるのを待つしかないのかなぁ? それとも他のソフトを試してみるか、いっそのこと、日本語で使える医療計算ソフトを開発するか。 思わず出鼻をくじかれてしまったのでした。 (3/11/02)
そんな少しばかりやる気がそがれた中でも、少しずつ日本語化を行っていたある日。 いつまでたってもローカライザーは完成せず、一方 MedCalc 本体は着実にバージョンアップを重ねていて、気がついたら最新版は Ver. 4.2 になっている。 久々にバージョンアップをして、ローカライザーも更新しようとしたら、これまでこつこつ翻訳していた部分が一気に消え去ってしまった。あららら? どうやらリソースが全面的に変更された様子。
良く分からないまま新しく作られたリソースをチェックすると、一番最初に見慣れないリソースがある。 中をのぞいてみると、まさにトップメニューに表示されている各項目のタイトルが列記されている。 もしや、ここを書き換えたら、トップメニューが日本語化できるんじゃないのか? ソフトに付いてくる更新履歴を確認すると、Ver. 4.1 から「サードパーティーによるローカライズがより簡単になるよう、少し手直しした」なんて書いてある。 やっぱりそうか? 期待に胸を膨らませて、とりあえずいくつか日本語に翻訳してみる。 MedCalc を立ち上げる... あれ、でもトップメニュー変わってないよ? なんで? それでは、といったん MedCalc を削除して、再インストール。すると最初に initializing という表示が出て、単位の設定などののち、見事に日本語交じりのトップページが表示された。やったね!
ということは、MedCalc を初期化した時にトップメニューのデータを集めて、データベース化しているのか。 試しに McFile で MedCalc 関連のファイルを眺めていると、MedCalcFormulaDB というファイルを見つけた。これを削除して MedCalc を起動すると、再び initializing が表示されて、今度は単位設定をパスしていきなりトップメニューが表示された。どうやらこのファイルが鍵みたい。 再び G-MkLocalizer からトップメニュー項目をいじって、DB を削除してみると、ちゃんと反映されている。しかも日本語が頭にあると、ちゃんとあいうえお順に並べ替えてくれている。すごいなぁ。
こうして、念願のトップメニュー日本語化ができることが分かったので、週末の当直を利用して、G-MkLocalizer と PRCedit Individeo 版を使って、何とか日本語ローカライザーのβ版を仕上げた。後はこれを公開して、他の人たちに誤訳のチェックや翻訳できなかった言葉を教えてもらえば、最終版までこぎつけることができそう。 CLIE にインストールしながら、今ひとつ使い込んでいなかった MedCalc だけれど、これからはもっと使い道が広がるかな? (12/13/02) MedCalc 日本語ローカライザーはこちら。 |
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