循環器科
東邦大学医療センター佐倉病院 内科学講座
東邦大学医療センター佐倉病院

【お問い合わせ先】

東邦大学医療センター
佐倉病院 循環器科

〒285-8741
千葉県佐倉市下志津564-1
Tel:043-462-8811(代表)

診療の特色

1.救命救急士とのホットラインや、365日24時間の緊急診療体制で、生命に関わる危険のある急性冠症候群などに迅速に対応

東邦大学医療センター佐倉病院 循環器科では、心臓や血管に関わる疾患全般の診療を行っています(詳細は対象疾患のページをご覧ください)。

対象疾患

とくに生命に関わる危険性の高い、狭心症発作や急性心筋梗塞など急性冠症候群に対しては、迅速に対応するため救急救命士とのホットライン体制および365日24時間の緊急診療体制を整えています。
ホットライン体制は2012年10月よりスタートした救急隊との連携システムです。主に下記のような流れで当科では救急の患者さんの受け入れおよび診療を行っています。
①狭心症発作や急性心筋梗塞などの症状が現れた患者さんまたはそのご家族などが119番に連絡。
②現場に駆けつけた救命救急士が患者さんの状態を確認し、緊急診療が必要と判断した場合は当科の医師の直通電話に連絡。連絡を受けた医師は必要に応じて患者さんの心電図などを救命救急士から電送してもらい、救急処置などの指示を出す。
③連絡を受けた医師は看護師らと協力し、患者さんが病院に搬送されてきたら直ちに治療を行えるよう、集中治療室(ICU)などの準備を整える。
患者さんが直接当科の医師に連絡できるホットラインではありませんが、このように救命救急士と医師が即時に連絡を取り合うことで、時間の無駄なくスムーズに適切な診療を行うことが可能になっています。

なお、当院では診療時間外(夜間や休日)も必ず循環器の医師が常駐しているほか、緊急の検査や治療が必要な場合には、待機の医師をすぐに呼び出せる体制を整え、365日24時間、急性の循環器疾患に対応しています。

また緊急診療体制の一環として、当科の医師全員が心臓カテーテル治療など冠動脈インターベンション(経皮的冠動脈形成術)について最低限の手技ができるよう修練を積んでいることも特徴のひとつです。

2.専門チームによる心臓リハビリテーションを実施し、心臓手術後の患者さんの一日も早い社会復帰をサポート

心筋梗塞や狭心症などの治療で手術を受けた後は、心臓の働きが低下します。また、術後しばらく安静な生活を続けることで運動能力も低下し、身体を調節する働きの回復にも時間がかかります。

そこで患者さんが低下した体力を安全な方法で回復できるよう、当科では関連各科の専門スタッフがチームを組み、心臓リハビリテーションを実施しています。

もともとこの心臓リハビリテーションチームは、「患者さんが一日も早く質の高い生活を取り戻し、スムーズに社会復帰や職場復帰ができるようサポートしたい」という思いをひとつにした有志一同により自発的に発足したもので、スタッフ同士の連携もとても良いのが特長です。現在では心臓リハビリテーション学会認定の指導士も増え、運動療法だけでなく、食事療法や禁煙指導などを含む包括的リハビリテーションに積極的に取り組んでいます。

社会復帰や職場復帰にあたっては、患者さんが体力面でも精神面でも自信をもつことが大切です。患者さん自身が自分の運動能力の向上を客観的に評価できるよう、患者さん一人ひとりに合わせたプログラムを設けています。

3.患者さんが年々増加している静脈血栓塞栓症(VTE)の診断・治療にも注力

当科では2007年より、「静脈血栓塞栓症(VTE)外来」をスタートしました。

静脈血栓塞栓症(VTE)とは、下肢(脚)の深い部分を走っている深部静脈に血栓(血の塊)ができ、血液の流れが悪くなる病気です。

手術などで寝たきりになったり、長時間同じ姿勢を保つことで発症しやすい病気で、飛行機に乗っているときに起こる「エコノミー症候群」も静脈血栓塞栓症(VTE)の一種です。

静脈血栓塞栓症(VTE)には2種類あり、ひとつは主に足や膝の腫れやむくみ、ふくらはぎや大腿部に激しい痛みなどの症状が起こる「深部静脈血栓症(DTI)」です。

もうひとつは、静脈にできた血栓がはがれて肺に流れつき、肺血管がつまることで息苦しさや動悸、冷や汗などの症状が起こる「肺血栓塞栓症(PTE)」です。

当科では、とくに「深部静脈血栓症(DTI)」で受診される患者さんが年々急激に増加しています。

早期発見・早期治療が重要であることから、当科では下肢静脈超音波検査による診断から予防のための指導、薬剤による治療などに力を入れています。

詳細は静脈血栓塞栓症のページをご覧ください。

静脈血栓塞栓症

4.睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療を行う専門病院として、質の高い医療を提供

眠っている間に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」は、高血圧や心不全、冠動脈疾患など、循環器の病気を合併するリスクが非常に高い病気です。

当科では患者さんが自宅でできる簡易検査を行っているほか、患者さんに1泊入院してもらい全身を詳しく調べる精密検査も実施しています。いずれも健康保険が適用されます。

治療には、寝ている間に呼吸が止まらないよう、気道に空気を送り続け、気道を開いたままにする「CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」を導入しています。

寝るときに装着するマスクが合う・合わないなど、患者さんごとの相性の問題などもありますが、治療の効果としては日中の眠気がなくなるなど、ほぼ100%に近い改善がみられます。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、自分ではなかなか気がつきにくい病気です。しかし、日中でも強い眠気があったり、だるさや倦怠感、疲労感などが続いていて日常生活に支障をきたすような場合などは、早めに検査を受けることをおすすめします。

5.先進医療の和温療法を2012年より実施。新しい治療法を積極的に導入

当科では2012年より、厚生労働省が先進医療のひとつに定める「和温療法」を主に慢性心不全の治療として行っています。

和温療法とは、60℃の乾式低温サウナで身体を深部からじっくり温めるもので、血液の循環を良くする効果があります。副作用の心配がないうえリラックス効果が高く、軽症の患者さんから重症の患者さんまで安心して治療を受けていただけます。

和温療法を導入している医療機関は全国でもまだ10施設以下と少なく(2014年10月現在)、その有用性についてはまだ試験や研究が行われている最中ですが、患者さんにとって安全で優しい新しい治療法として広く普及することを、当科でも目指しています。