近年のめざましい科学技術の革新、終身雇用制の崩壊、製造業の外注化など就業形態の多様化が起こり就業者を取り巻くストレスは多様化しています。このように社会が近代化されるにしたがい、組織や地域のなかでストレスや不安に悩む方が増えてきました。
当科では広い範囲の心の悩みや心の病気の専門医療を行っています。主として外来中心で精神科治療を行っています。受け持ち制を取っていますが、親身になって患者さまの悩みや心の問題を考え、暖かい全人的診療を心がけています。

当科の大きな特徴は、精神科医と心療内科医が連携して外来診療を行っている点にあります。心身症専門外来は木曜日に心療内科医が担当しています。勤労者医療のニーズに合わせて、職場調整を行うなどのきめの細かい治療を進めています。

当研究室は精神科臨床を基盤に研究活動を行なっていますが、労災認定、過重労働と精神障害との関係、職場復帰支援等の職場のメンタルヘルスを含めた産業精神医学、身体疾患で入院中の患者さまの精神的問題に対応したリエゾン精神医学、さらに地域精神医療という観点から総合病院精神医学、精神療法を基本とした精神科治療学、PTSDをめぐる賠償･補償における精神医学的問題に取り組んでいます。
また、日本精神神経学会専門医研修施設、日本総合病院精神医学会研修施設に認定されております。