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【お問い合わせ先】

東邦大学医療センター
佐倉病院 整形外科

〒285-8741
千葉県佐倉市下志津564-1
TEL:043-462-8811(代表)

対象疾患

整形外科一般の外傷などの治療のほか、特に下記疾患に対しては研究を進めた治療の検討を行っています。

膝関節疾患

膝関節疾患に対する専門的診断と、必要に応じて内視鏡(関節鏡)を用いた手術、骨切り術、人工関節置換術などの手術を行っています。代表的な膝関節疾患について以下にご説明いたします。
【膝関節を構成する組織】
骨、軟骨:膝関節は、大腿骨(太腿の骨)、脛骨(すねの骨)、膝蓋骨(お皿の骨)の3つの骨により構成され、それぞれが関節面を形成します。関節の表面は、軟骨という骨よりも少し柔らかく表面の滑らかな組織で覆われています。
半月板:大腿骨と脛骨の間には半月板という組織が、膝の内側と外側にそれぞれひとつずつあります。半月板は、体重をかけたときの負荷を吸収するクッションのような働きをしています。
靭帯:膝関節を安定化させるために、前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯という4つの靭帯が働いています。
筋肉:太ももの前側にある膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)、太ももの後ろ側にある膝を曲げる筋肉(ハムストリング筋群)などが共同して働いて膝を動かします。
こうした膝を構成する組織がけが(外傷)や年齢的な変化(変性)により損傷されると、膝の痛みや違和感、腫れなどの症状の原因となります。

半月板損傷

前述の半月板という組織が スポーツなどによる外傷や、加齢に伴う変性により断裂することによって起こります。症状としては、歩行時や運動時の痛み、違和感(引っかかり感)、腫れ、 膝関節の運動制限(膝が曲がりにくい、伸びにくい)などの症状があります。断裂した半月板が正常でない位置にはさまっている場合や症状が強く継続する場合などには、関節鏡を用いた手術が必要となります。

前十字靭帯損傷

スポーツ外傷や交通事故などにより、前十字靭帯が損傷されると膝の不安定感(膝がずれるような感じ)が出現します。この靭帯はいったん損傷されると自然治癒しません。若い方がこのけがを放置すると、数年後に半月板や骨軟骨の損傷を引き起こして膝の痛みが出現する場合があり、特にスポーツ活動や膝に負担のかかる仕事をされている方では高率に起こります。したがって、このような方に対しては、手術(靭帯再建術)を行うことが推奨されます。

変形性膝関節症

加齢により膝関節内の骨、軟骨、半月板の変性が起こり、膝関節の痛みや腫れ、変形、動きの制限などを生ずる疾患です。最近東京大学で行われた研究によると、日本国内には約2,500万人もの変形性膝関節症患者がおり、そのうち痛みなどの症状を有する方は約1,000万人と考えられています。治療としては、理学療法(筋力訓練など)、薬物療法(消炎鎮痛剤、ヒアルロン酸注射など)、装具療法(膝サポーター、足底板など) をまず行いますが、症状の強い方に対しては手術療法を行います。手術には、関節鏡視下手術、骨切り術、人工関節置換術などがあり、膝の状態を詳しく検査した上で最も良い方法を選択します。

その他の膝関節疾患

骨端症(成長軟骨の近くに生ずる成長期特有の疾患)、離断性骨軟骨炎、反復性膝蓋骨脱臼症、骨壊死症、関節リウマチ、化膿性関節炎、偽痛風、膝関節内腫瘍、膝周囲の腱炎など多くの疾患があり、いずれも専門医による診断と治療を要します。

関節リウマチ

リウマチ

リウマチは関節の腫れ、痛み、こわばりなどの症状から始まり、進行すれば変形や破壊に至り、日常生活に大きな支障を来たす疾患です。以前は治らない病気と考えられていましたが、新しい薬(生物製剤)の登場によってリウマチの勢いを押さえ込む(寛解)だけでなく、治癒させることも可能な時代に入ってきました。 当科では患者さまの病状に応じて適切な抗リウマチ薬と生物製剤を組み合わせて、積極的な薬物治療を行っています。
しかしながら、リウマチによって壊れてしまった関節はどんなに良い薬を使っても元には戻りません。このような場合には機能回復を目的とした手術が必要になります。リウマチでは手、肘、股、膝、足関節が破壊されることが多く、当科では患者さまの病状に応じて人工関節置換術や関節形成術、固定術を積極的に行っています。

変形性関節症

変形性関節症は年齢とともに関節の表面を覆う軟骨が磨り減ることから始まり、進行すると関節の変形を生じ、動作時に鋭い痛みがおこる病気です。特に膝、股関節に多くみられ、ひどい方は痛みのために歩けなくなります。薬、注射などの保存治療で改善しない場合には手術が行われますが、関節鏡視下半月板切除、滑膜切除術、自分の骨を温存する骨切り術、インプラントで関節表面を置換する人工関節置換術があります。当科では患者様の病状、背景を考慮して適切な手術治療を行っています。

脊椎疾患

脊椎(せぼね)は円柱状の骨(椎体)がレンガのように積み重なってできています。脊椎は体をささえる柱としての役割のほかに、脊柱管という骨のトンネルの様な構造をもっていて、そのなかに脊髄、または馬尾神経という大切な神経が通っています。その神経に圧迫などの刺激が加わると、手や足の痛み、しびれ、場合によっては運動、感覚の麻痺をきたします。下記に代表的な疾患を説明します。

腰椎椎間板ヘルニア

椎間板の外周は線維輪といわれる硬い軟骨成分で、バームクーヘンのような年輪状の構造をしています。椎間板の中央部は髄核といわれるゼリーのような軟らかい軟骨成分です。何らかの原因によって線維輪に亀裂が生じると、中心部分の髄核が飛び出して膨隆します。脊柱管内の神経に刺激が加わると腰痛や下肢痛を生じます。
椎間板ヘルニアによる症状は自然に軽快することが多いですが、場合によっては1年以上の経過になることがあります。また、最終的に軽い痛みやしびれは残存することが少なくありません。
薬物治療やリハビリテーション、ブロック治療などでおさまらない場合は、手術治療が必要となります。状態によって内視鏡を使用して2~3cmの小さい傷で行う手術も行うことがあります。

腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症

脊椎を支えている椎間板、靭帯などの膨隆、肥厚などにより脊柱管が狭窄し、その中を通っている神経が圧迫を受けると腰痛、下肢痛を生じます。すべり症とは脊椎の並びにずれが出ていることをいいますが、それにより脊柱管が狭窄し、同様の症状を呈することがあります。
典型的な症状は歩くと強くなる下肢の痛みやしびれで、前かがみにして少し休むと痛みが軽くなる(間欠性跛行といいます)のが特徴です。
薬物治療やリハビリテーション、ブロック治療などでおさまらない場合は、手術治療が必要となります。状態に応じて、骨を削り脊柱管を広げる手術(椎弓切除術)やスクリューなどの金具で脊椎を固定する手術(脊椎固定術)を行います。

頸椎症、頚髄症

頸椎部(くび)の中には脊髄という神経が入っています。脊髄は脳と手足を連絡する神経がつまっています。頚椎に加齢性の変形や、椎間板の突出が生じて脊髄に圧迫を加えると手足のしびれや運動、感覚の麻痺、歩行障害、排尿障害などの症状を引き起こすことがあります。
安静、薬物治療やリハビリテーションを行っても症状が進行する場合は手術を行う場合があります。手術は若干危険性が高いこともあり、症状の軽い方には行わないことが多いですが、脊髄の障害が進行性で麻痺が重症化する心配があると判断される場合手術による治療が必要となります。