Quality of Life (QOL)の向上を目指して
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東邦大学医療センター佐倉病院整形外科 関連リンク

【お問い合わせ先】

東邦大学医療センター
佐倉病院 整形外科

〒285-8741
千葉県佐倉市下志津564-1
TEL:043-462-8811(代表)

診療内容

1.「運動器低侵襲センター」を開設、患者さんの病状をきめ細やかに評価して治療法を決定します

東邦大学医療センター佐倉病院 整形外科では、関節疾患、スポーツ外傷、リウマチ、脊椎疾患を中心として、整形外科疾患を幅広く診療しています。診療の対象は、地域の病院やクリニックなどからご紹介いただいた患者さんとなっています。「手術が必要な場合に大学病院を紹介される」と思われる方も多いようですが、紹介患者さんすべてに手術を行っているわけではありません。当科ではまず患者さんの病状をきめ細やかに評価し、生活背景などについてよくお聞きしたうえで、総合的に治療法を決定しています。まずは「できる限り手術をしないで治療する」ことが大前提であり、保存療法で症状の改善が期待される場合は、その指導を行います。前医で十分な保存療法が行われているにもかかわらず症状が持続している方には、手術療法を検討しますが、その場合は「自己組織をできるだけ温存する方法(できるだけ低侵襲の手術法)」で行うことができないか考えます。それは、本来の身体の機能を損なうことなく、患者さんのQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)を長く維持することを重視しているためです。

身体への負担が極力少ない方法で、その人に最も適した治療を行うためには、患者さん一人ひとりの病状を的確に診断することが欠かせません。そこで当科では独自に「運動器低侵襲センター」を開設し、診断から治療方針の決定まできめ細かく行っています。

診断は診察所見と単純X線やMRI・CTによる画像診断を主体とし、必要に応じて脊髄腔造影検査、神経根ブロック、関節鏡検査などを導入しています。患者さんが日常生活においてどの程度の活動性を望んでいるのかを十分伺ったうえで、治療方針を決定します。

保存療法

薬物療法や理学療法、装具療法などの保存療法で十分治療が可能と判断された場合は、当科と連携している地域の病院や紹介元の病院などで治療を受けていただきます。患者さんの病状や治療内容の詳細については当科から地域の先生方に説明し、スムーズに治療できるようサポートしています。

手術療法

手術が必要かどうかを十分吟味したうえで、やはり手術を行ったほうが望ましいと判断された場合には、できるだけ身体への負担が少ない「低侵襲」な方法で行うよう努めています。主に内視鏡を用いる手術がこれにあたり、当科では膝関節鏡を用いた靭帯再建術や半月板縫合術、顕微鏡を用いた脊椎低侵襲手術などを積極的に行っています。ただし、単に創(きず)の小さい手術だけが低侵襲であるとは限りません。当科では「自己組織をできるだけ温存すること」を低侵襲と考え、患者さんに適した手術方法を適切なタイミングで行うよう努めています。

手術法選択の例(変形性膝関節症)

中高年者の変形性膝関節症に対する手術療法には、内視鏡手術(膝関節鏡)、自分の関節を温存できる骨切り術、膝の一部を人工関節に置き換える単顆置換術、膝関節全体を人工関節に置き換える全置換術などの選択肢があり、さらに全置換術の中にもできるだけ靭帯を温存する方法があります。これらの中から、できるだけ低侵襲で、かつ患者さんの望む結果が期待できる方法を選択します。
患者さんに満足していただくためには、治療の選択肢をできるだけ多く用意し、ご本人の生活背景を踏まえてよく相談しながら、個々に最適の方法を見つけ出していくことが重要と考えています。

2.「膝関節の疾患」「スポーツ外傷」「リウマチ疾患」「脊椎の疾患」の診療をとくに得意としています

当科では膝関節外科やスポーツ医学、関節リウマチ、変形性関節症、脊椎・脊髄外科などを専門とする医師が中心となって診療を行っており、とくに下記の疾患に対して多くの症例の治療を手がけています。

膝関節の疾患

最も紹介患者さんが多く、当科の手術症例の約半数を占めています。スポーツによるけがが原因となる「骨折・脱臼」「靭帯損傷」「半月板損傷」「軟骨損傷」のほか、加齢に伴う「変形性膝関節症」の診療にも力を入れています。変形性膝関節症の治療方法は、前述のように保存療法から手術までさまざまですが、患者さんの膝の状態を詳しく検査したうえで、最も適した方法を選択しています。

リウマチ疾患

関節リウマチは免疫の異常によって関節に炎症が起きる病気ですが、最新の生物学的製剤などを用いることで早期に炎症を抑えることが可能となっています。当科では患者さんの症状に合わせて適切な薬を選択し、積極的な治療を行っています。
なお、生物学的製剤は治療効果が高い一方で、主に呼吸器系や循環器系に副作用が生じる場合もありますが、当科は当院の呼吸器内科や循環器内科と連携し、合併症などに対しても適切な対応を行っています。
炎症が進行して関節が変形や破壊を起こした症例に対しては、関節機能回復を目的とした手術も考慮しています。とくに、歩行能力を改善させる目的で、下肢(膝関節、股関節)の人工関節置換術、足趾変形(外反母趾など)に対する形成術といった手術が多いです。上肢(肩関節、肘関節、手・指)の手術も、日常生活動作における機能障害が強い症例には積極的に行っています。

脊椎の疾患

脊椎はその部位により、頚椎(くび)、胸椎(せなか)、腰椎(こし)に大別され、当科ではこれらすべての部位に対する診療を行っています。とくに、頸椎疾患の診療を得意としています。
治療は、まずは薬物療法や理学療法を中心に行いますが、症状が強い場合には神経ブロックという特殊な注射や、手術療法を検討しています。手術法には、低侵襲の顕微鏡下手術、脊髄圧迫部を取り除く「除圧術」、脊椎の変形を矯正して安定化させる「固定術」などがあり、症例によって適時組み合わせて行っています。
対象疾患の詳細については、下記ページをご覧ください。

対象疾患

また、それぞれの分野に特化した専門医による、「スポーツ・膝関節」「リウマチ」「脊椎・脊髄」「肩関節」「腫瘍」の各特殊外来も設けています(完全予約制)。担当医およびスケジュールは下記ページをご覧ください。

診療スケジュール

3.地域全体で患者さんのサポートができるよう、病院同士の連携を深めています

最初にも述べましたように、当科では地域の病院やクリニックなどからご紹介いただいた患者さんを対象に診療を行っています。患者さんには原則としてかかりつけの病院からの「紹介状」をお持ちいただくようお願いしています。

整形外科は開業医の多い分野であり、地域の中にも整形外科を専門とする病院やクリニックはたくさんあります。当科ではこのような地域の先生方との勉強会や研究会を定期的に開催して地域全体の医療のレベルアップを図っています。また、こうした会を通して地域の先生方との交流を深めることで、連携体制もより強固なものとなってきています。

けがした部位の痛みや腫れ、膝や肩など関節周囲の痛み、首や腰の痛み、手足の痛みやしびれなどでお困りの方は、まずかかりつけの病院にご相談ください。そこで当科での診療が必要と判断された場合には、1で紹介した「運動器低侵襲センター」や各特殊外来でしっかり対応し、またかかりつけの病院での治療が可能な状態になればそのように手配いたします。地域全体で患者さんにスムーズに治療を受けていただけるような体制づくりの強化に、今後も努めていきます。