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放射線治療

放射線治療は、「手術」「化学療法(抗がん剤など)」と並ぶ、がんに対する「3大治療」のひとつです。

放射線治療と聞くと「怖ろしい」という印象をお持ちになったり、がんが進行して切除できなくなったときに行う治療と考えている方もいらっしゃるようですが、実際はそうではありません。主な特長として下記の4つが挙げられます。

1.身体の機能や臓器を失うことなく、がんを治療できる

例えば、声帯のがん(咽頭がん)の場合、手術を行うと悪性腫瘍のみならず声帯まで切除するため、声を失うことになります。しかし、放射線治療では下図のように声帯は残したまま悪性腫瘍を消失させることができるため、声を失うことはありません。
放射線治療前の内視鏡写真
放射線治療前の内視鏡写真;
左声帯に腫瘍を認める
放射線治療7週間後の内視鏡写真
放射線治療7週間後の内視鏡写真;
腫瘍は完全に消失している

2.身体への負担が少なく治療できる

通常は、10~15分程度、少し硬い寝台(ベッド)の上に寝ている間に、1分程度放射線が照射されて1回の治療が終了となります。

※強度変調放射線治療(IMRT)や、ピンポイント照射といわれる定位照射などの高度な放射線治療では1回30分~1時間程度の治療時間が必要となることもあります。

また、放射線の照射中に熱さや痛み、かゆみなどを感じることはなく、外部照射の場合は放射線が体内に残ることもありません。

ただし、副作用の現れ方には個人差があります。心配な症状がある場合には医師にご相談ください。

3.通院での治療が多い

がんを治すためには、2で挙げたような治療を週5日(月曜日から金曜日まで)、6週間程度積み重ねていくことが原則です。通院で行うことが多いため、体調によっては仕事や家事などを行うことも可能です。

4.対症療法としても有効

放射線治療はがんを治すだけでなく、がんの疼痛を和らげたり、腫瘍からの出血を止めるなど、症状を緩和する手段としても用いられます。

対症療法として放射線治療を行うときの治療期間の目安は約2週間前後ですが、患者さんの状態に応じてスケジュールを調整することも可能です。

★当科への受診について

まずご自身の症状や病気の該当する診療科を受診して、主治医にご相談ください。主治医の判断に従って、当科をスムーズに受診していただける体制を整えています。

当科には外来窓口はございませんので、ご了承ください。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
佐倉病院 放射線科

〒285-8741
千葉県佐倉市下志津564-1
TEL:043-462-8811(代表)