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【挑戦する】 No.21 急性期病院での高齢者支援 実習編 (全2回)講座開催レポート
(演習シャドウイング:訪問看護ステーション)

概要

訪問看護ステーションでのシャドウイングを行います。できるだけ各病院と関連のあるステーションで研修ができるように手配したいと考えています。退院後の患者支援がどのように継続されるのかを知り、急性期病院での支援のあり方を考えます。
急性期病院での高齢者支援—講義編—の受講が前提となります。また、部署推薦者のみとなります。

目的

退院後の患者支援がどのように継続されるのか知り、急性期病院での支援のあり方を考え、自施設・自部署での実践に役立てることを目指します。

期待される学び

  1. 退院後の患者支援がどのように継続されるのかを理解します。
  2. 自施設・自部署の急性期での高齢者への生活支援における課題を見出します。
  3. 課題解決のための具体的提案の素材を見出します。

参加者

16人(大森病院9名、大橋病院3名、佐倉病院4名)

実習訪問看護ステーション

セントマーガレット訪問看護ステーション 所長  榊原 先生、看護職の方
トータルライフケア 奥沢訪問看護ステーション 所長 坂田理恵先生、看護職の方
田園調布医師会立訪問看護ステーション 管理者 田中千賀子先生、看護職の方

内容

第1回 8月~10月
訪問看護師への同行実習
  • 田調布医師会立訪問看護ステーション
  • トータルライフケア奥沢訪問看護ステーション
  • セントマーガレット訪問看護ステーション
第2回 11月5日(水)16:30~18:30 東邦大学看護学部 第4講義室
訪問看護同行実習の振り返り
  • 気づき、体験を振り返る
  • 自施設や自部署の急性期での高齢者への生活支援における課題を見出す
講座の様子

受講目的

  • 退院後の生活を見たことがないため、訪問看護がどのように行われ、患者はどのような援助を受けているのか知りたい。
  • 患者さんは地域でどのような支援が必要なのか知り、入院中の支援を明確にしたい。
  • 認知症の人が地域でどのように生活しているのか学びたい。
  • 地域での多職種連携がどのように行われているか学びたい。
  • 急性期病院からの退院で医療衣依存度の高い状態で訪問看護に依頼することが多いため、より良い連携ができるよう地域から求められていることを学びたい。

受講者の声

  • いえにいる人は病院にいるときと表情がちがい、いきいきしていた。主(あるじ)の顔だった。
  • 玄関に入ったとたん、その人の人生や生活、その匂いがあることを肌で感じた。
  • 患者さんが住みなれた場所で生活を送れるよう、病棟看護師に求められる看護を改めて考えた。
  • 自分が視点を変えれば、看護を変えることができると学んだ。
  • これまで「インシデントをおこしてはいけない」、「業務に流されて患者の反応を待てない時がある」など、時間に追われていたり、管理的になっている自分に気づいた。「何ができるか」「何に支援が必要なのか」に視点をもちたい。
  • 病棟看護師の役割について病棟のみんなと考え、できることから始めたい。
  • 退院支援リンクナースとしての役割を改めて考えられた。
  • 患者と家族が少しでも安心して自宅に帰れるようにしたいと思った。
  • 患者さんは地域に戻れば普通に生活している人だと改めて学び、今まで生活を看護に反映できていなかったと感じた。
  • 訪問看護の見学実習で在宅での患者さんがわかり、もっと患者さんの生活を知って看護をしたいと思った。
  • 地域との連携が必要だと強く感じた。
  • 地域の支援者の方たちとフィードバックし合うことで、達成感や喜びにつながり、看護の質もあげていけると思った。
  • 急性期病院での役割を改めて考えたいと思った。役割を知ったうえで生活する人を対象とした看護を実践したい。

センターより

急性期病院において、ますます在院日数が短縮し高齢患者の疾病の様相が複雑になるなか、「その人らしく」を、頭では分かっているのだけれど看護に反映できていない、患者さんの生活をイメージしにくい、受講者はそんな矛盾を抱えていました。実際に「いえ」で暮らす退院した人たちのその後を見てみよう、「急性期病院での高齢者支援」実習編はそんな講座です。できるだけ各病院と関連のあるステーションで実習ができるように手配したことも、地域の特徴を考えるきっかけになったと感じます。

受講者が実習で最初に気づいたのは、病院にいる時と明らかに表情が違うことでした。生活の場にはその人の歴史があり「あるじの顔」をしていました。入院は、病院のスケジュールに合わせなければならい状況をつくり、その人の生活からかけ離れてしまうことに改めて気づきました。その人の生活に関心を持つことから始めようと思ったことは当講座の成果だと思います。また、それぞれが自部署の特徴を考え、自分の病棟だからこそ始められること考えられたのも成果と思っております。

当講座にご賛同いただき快く受講者を受け入れて下さり多くの学びの機会を与えて下さった、セントマーガレット訪問看護ステーション、トータルライフケア 奥沢訪問看護ステーション、田園調布医師会立訪問看護ステーションのみなさまには大変お世話になり心よりお礼申し上げます。この機会が、ひとりの人を見ることの「つながり」になるよう願っております。

(KAN)