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第30回 日本バイオフィルム学会

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博士後期課程在籍の大学院生が国際学会で受賞

東邦大学大学院看護学研究科の井村幸恵が
薬剤耐性淋菌に関する研究発表で、第114回米国微生物学会「優秀学生賞」を受賞
去る2014年5月17日から20日に米国・ボストンで行われた第114回米国微生物学会において、東邦大学大学院看護学研究科博士後期課程(感染制御学)在籍の井村幸恵が、「日本における薬剤耐性淋菌の疫学に関する研究」についてポスター発表し、優れた研究を行った学生に贈られる「優秀学生賞(Outstanding student Poster Award)」を受賞しました。研究内容、淋病を取り巻く現状などの詳細については以下の通りです。

研究内容について

2012年3月から2013年4月の間、神奈川県内の性感染症クリニックにて、淋病感染症が疑われる115例(男性66例、女性49例)からの淋菌について、各種抗菌薬感受性を測定するとともに、生殖器および咽頭から分離した淋菌株に対して遺伝学的解析を実施。
生殖器陽性例および咽頭陽性例の分析から、感染の経路を分類するとともに、検出した多剤耐性淋菌と感染との関連を検討し、当該地域における耐性淋菌と感染の状況を分析しました。 この研究は、淋菌感染症患者に最適な薬剤選択を行うことにつながるのはもちろん、流行株の把握さらに看護学の観点から、感染予防知識の啓発や予防のための保健指導を通じ、感染拡大の抑制と感染者の減少につながっていくものといえます。

淋菌研究の背景

淋菌感染症に切り札とされてきた、新しい世代の抗菌薬に耐性を示す薬剤耐性淋菌は日本で発見され、その後世界各エリアで様々な菌が発見されて現在に至っています。従来からの治療薬の主流であった経口薬が約8割の確率で効かなくなっており、同時に注射薬の効き目も小さくなりつつあります。
このような状況の中、今年4月にはWHO(世界保健機構)から薬剤耐性菌に対する注意喚起が行われ、淋菌感染症もその中に含まれています。

淋菌感染症(淋病)について

性交渉によって感染し、男性は感染すると激しい痛みを伴う症状が出る一方で、女性は感染しても症状が出にくく、感染に気づかずにいると不妊症や、妊娠時に胎児が重篤な病気にかかるおそれがあります。近年、性行為の多様化や若年化に伴い、生殖器に限らず(咽頭など)感染拡大が見られている淋菌感染症において、抗菌薬が効かない耐性菌が問題となっています。
感染を防ぐためには、正しい知識とそれにもとづく予防が重要といわれています。

米国微生物学会(General Meeting, American Society for Microbiology)について

今年で114回を数える権威ある学会で、微生物に関する幅広い分野の研究者が世界から参加しています。

井村幸恵経歴

愛知医科大学看護学部にて学士・修士を取得。4年間の臨床経験の後、東邦大学看護学研究科看護学専攻博士課程に入学し、現在に至る。