両生類は移動分散能力が低く、局所個体群間で遺伝的差異がみられ、形態的,生態的な変異が生じることもある。
本州と佐渡に生息するモリアオガエル(Rhacophorus arboreus)は平地から標高2170mの山岳域までの幅広い環境に適応している。モリアオガエルには模様の有無などの地理的変異があることが知られているが、これまでの潜在的分布予測を用いた研究から生理的にも地理的変異が生じていることが示唆された。
2013年度
- 小林篤「乗鞍岳に生息するライチョウの個体群研究と保全に向けた取り組み」
- 伊藤美信 「二種のシデムシの種間競争と共存」
- 村上新「シマヘビにおけるストライプパタンの個体発生—色素細胞の観察—」
- 塩崎大「モリアオガエルの地理的変異」
- 菅原みお「アキアカネの移動行動と気温の関係」
- 辻井聖武「侵入先と捕獲圧に対するカミツキガメ(Chelydra属)の生活史の変化」
- 池之彩「アマガエルとウシガエルの鳴き声の届く距離の個人差」
- 加賀山翔一「淡水性カメ類の分布予測及び環境選好性の評価」
- 菊池美穂「三宅島におけるクモ類の分布と噴火被害との関係」
- 坂入一瑳「草地性チョウ類・ジャノメチョウの千葉県北西部における分布予測」
- 山崎響子「南房総におけるアライグマの分布と環境選好性」
- 栗山武夫 「オカダトカゲの色彩パターンの進化」
- 武田広子「コウノトリ(Ciconia boyciana)の採食生態」
- 藤田 薫 「伊豆諸島とその周辺本土におけるヤマガラの集団構造」「キブシをめぐる生物間相互作用」