「都市近郊におけるジャノメチョウの分布と景観応答」
近年、人間活動による生息地の急激な破壊が問題となっている。生息地の減少に伴って生物も減少・絶滅を起こすが、必ずしもそれが一致するとは限らない。すなわち、生物の絶滅に遅れ(絶滅の負債)が起きることが言われている。
これまでの研究から草地性チョウ類・ジャノメチョウ(Minois drays)はメタ個体群を形成すること、草地だけでなく森林にも強く依存すること、千葉県北西部における生息適地は断片的であることが分かってきた。千葉県北西部では近年の土地開発によって多くの草地や森林が消滅していることから、生息地が急激に減少したことが考えられる。そこで、ジャノメチョウにおける絶滅の負債を検証し、さらにそのメカニズムの解明を目指す。
2014年度
- 小林 篤「乗鞍岳に生息するライチョウの個体群研究と保全に向けた取り組み」
- 塩崎 大「モリアオガエルの系統地理と寒冷地適応」
- 菅原 みわ「アキアカネの移動行動と気温の関係」
- 加賀山翔一「ニホンイシガメと外来カメ類の分布モデリング」
- 坂入 一瑳「都市近郊におけるジャノメチョウの分布と景観応答」
- 藤原 加苗「伊豆諸島のクロオオアリ(Camponotus japonicus)はどこから来たのか
- 山崎 響子「千葉県におけるアライグマの利用する微細環境の推定」
- 五十嵐 海
- 伊勢崎 泰「オニヤンマの生息に影響を及ぼす環境要因」
- 大竹 海也「ニホンイシガメとクサガメの交雑頻度の定量調査」
- 北出龍一郎「ミドリシジミの環境選好性」
- 下藤 章「ミシシッピアカミミガメの防除に向けた基礎調査」
- 鈴木 翔「シマヘビの色彩多型は,トカゲに見極められているのか -未知の捕食者の色彩を見た時の,被食者の行動は-」
- 吉田 和哉「千葉県館山市におけるアライグマ(Procyon lotor)による農作物被害と周辺環境特性」
- 栗山 武夫 「オカダトカゲの色彩パターンの進化」
- 武田 広子「コウノトリ(Ciconia boyciana)の採食生態」
- 藤田 薫 「伊豆諸島とその周辺本土におけるヤマガラの集団構造」「キブシをめぐる生物間相互作用」
- 村上 新「シマヘビにおけるストライプパタンの個体発生—色素細胞の観察—」
- 辻井 聖武「侵入先と捕獲圧に対するカミツキガメ(Chelydra属)の生活史の変化」