フィールド生物調査
干潟の生物調査
講師:風呂田 利夫(東邦大学理学部生命圏環境科学科 教授)
日時:平成22年9月5日
場所:東京都葛西臨海公園
参加者:現職教員候補者2名、学生候補者4名
目的:東京湾の代表的干潟である葛西臨海公園干潟で、生物の多様性について調査する。生物種の多様性は多くの人の目の調査が必要なこと、また東京湾のほかの干潟と葛西との種構成の類似性と相違性から、干潟ごとに構成種が異なることで干潟生物種多様性が増加することを、体験的に学習する。同時に野外での安全管理についても学習する。
干潟とは、川から運ばれた土砂が流れのなくなる河口で堆積することで作られ、潮の満ちているときは浅瀬に、潮が引いているときは陸地となる場所である。葛西臨海公園は浅瀬に人工的に砂を盛ってつくられた干潟である。
今回の実習では、干潟のどんな環境にどんな生物が生息しているか、波打ち際・陸側・岩礁など環境別に干潟の表層と内部を調査した。採集した生物は図鑑を用いて同定した。同定した生物種をチェックシートに記載した後、種類と環境を発表した。参加者は干潟の環境と生物種の関係を学ぶことができた。
2.市民による干潟調査
干潟の生物調査を市民と行っている事例の紹介と、干潟の生物調査からわかる生物多様性の講義を講師から受けた。専門的な道具を使用しない市民調査によって、干潟の機能や生物多様性への理解を促すことができることを理解した。紹介された実習は学校での環境教育や理科の授業に応用できる内容であった。その後、大学院生より実習を運営する際の安全対策について説明があった。