患者さんへ

メニュー

発作時の応急手当

心停止状態になった場合

すぐに救急車を呼んでもらえるように近くの人に頼んでください。
救急車を要請して到着するまで、早くて5~6分です。停止した心臓機能と呼吸機能を蘇生させる応急手当を心肺蘇生といいます。呼吸停止後2分以内であれば、心肺蘇生を行なうことで救われる可能性があります。確率は90%です。呼吸停止後、蘇生の時間が遅れるほどその確率は下がります。順番として、英語のABCと覚えてください。
Airway (気道確保)、Breath (人工呼吸)、Circulation (心臓マッサージ)です。

発作をおこし倒れたとき

胸骨部分を強く叩く図
声をかけ、胸骨部分を強く叩きます。心室細動の場合は1分以内で20~30%が心拍を回復します。

意識がない場合

声をかけたり、肩を軽くたたいたりして、意識があるかどうか確認します。意識がない場合には、えりもとや腰のベルトなど衣服をゆるめ、あごをもち上げ、額を軽く下げて気道を確保します。
気道確保の図

呼吸がない場合

気道を確保しても呼吸が止まっている時は人工呼吸を行ないます。最も普及している「マウス・ツー・マウス法」を紹介します。

マウス・ツー・マウス法

  1. 気道を確保した状態(あごに指をあてたまま)で、息がもれないよう鼻をつまみ、患者さまに吹き込むための息を十分吸い込みます。
  2. 患者さまの胸が軽くふくらむまで口移しで息を強く吹き込みます。2回行ないます。
  3. 鼻をつまんだ指と口を離し、自然に息を吐き出させます。
  4. 自力で呼吸をはじめるまで、1分間に10~20回のペースで繰り返します。
マウス・ツー・マウス法の図

人工呼吸を行っても呼吸がない場合

心臓マッサージと人工呼吸を交互に行ないます。

心臓マッサージ法

  1. 人さし指を左右の肋骨が出会う胸骨のくぼみにあてます。このくぼみに中指がくるように人さし指をずらします。人さし指のすぐわきの胸骨の上に反対側の手の親指の付根をあてます。
  2. 手のひらの付け根を、胸部の中心よりやや下方に置き、その上に他方の手の平を重ねます。
  3. ひじを伸ばし、上半身の体重をかけるようにして、胸骨を3~5cm押し下げます。
  4. 圧迫したらすぐにゆるめます。この動作を1分間に約80~100回の速さで30回行ないます。意識が戻らなければ人工呼吸と心臓マッサージを繰り返します。
心臓マッサージの圧迫する部分と力を入れる部分の図
心臓マッサージの図
人工呼吸、心臓マッサージ併用法
心臓マッサージを30回(100回/分のペース)行ないます。その後、人工呼吸を2回行ないます。これを繰り返します。
人工呼吸、心臓マッサージ併用の図

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 循環器内科

〒153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
TEL:03-3468-1251(代表)