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診療の特色

1.「不整脈」「心血管カテーテル」「心臓核医学」「心臓超音波」を専門領域とする4グループに分かれて最先端の診療を実現

心臓、肺血管、四肢の動脈・静脈など、血液の循環に関する臓器の病気の診療を行う循環器内科。幅広い循環器領域を、当科では「不整脈」「心血管カテーテル」「心臓核医学」「心臓超音波」という4つの専門グループに分かれ、診療と研究を行っています。

各領域の専門医らが最先端のノウハウや技術などを駆使し、幅広い循環器疾患に対して最良の治療に努めています。もちろん、それぞれのグループ同士の協力体制も万全。一人ひとりの患者さんに対し、迅速かつ的確な診療を行っています。

2.20年以上前から365日24時間体制を継続

循環器の疾患では早期発見・早期治療が極めて重要です。いつ、どんな状態でもすぐに最大限の治療を行えるよう、当科では専門医が常時院内に待機しています。この365日24時間体制での診療はすでに20年以上にわたり継続しています。

なお、重篤な心臓病はCCU(冠動脈疾患管理室)・ICU(集中治療室)で治療を行っています。

3.すべての診療科が連携し、他の臓器の疾患をもつ患者さんの早期治療をサポート

循環器疾患をもつ患者さんが、他の臓器の疾患も発症するケースはしばしばみられます。たとえば心臓疾患と胃がんや大腸がんなどの消化器疾患や、肺がんなどの呼吸器疾患を併発している場合は、循環器だけでなく、消化器や呼吸器の専門医による診療が当然必要になります。

当院では複数の疾患をもつ患者さんがスムーズに診察や治療を受けられるよう、環境を整えています。すべての診療科が協力し合い、緊密な連絡の元、一人ひとりの患者さんの診療をより早く、適切に進めるよう努めています。

4.傷が残らない『心房中隔欠損症カテーテル治療』を2014年4月より開始

心臓の右心房と左心房を隔てる壁にあたる心房中隔。その心房中隔に「欠損孔」と呼ばれる穴の開いた疾患が、心房中隔欠損症です。先天性疾患のほか、心筋梗塞などで発症することがあり、男性より女性に多いのが特徴です。

治療法としては胸部を切開して行う外科手術が長年主流でしたが、最近では局所麻酔のみで胸部を切らず、大腿静脈(脚の付け根にある静脈)からデリバリーシースと呼ばれる細い管を挿入して穴を塞ぐカテーテル治療が可能になり、注目を集めています。

東邦大学は2010年に、成人循環器内科による心房中隔欠損症のカテーテル治療認可を受けた施設のひとつです。まだ全国的にこの治療ができる施設は限られていますが、大橋病院では2014年4月より心房中隔欠損症のカテーテル治療を開始しました。

切開手術に抵抗のある方、長期入院が難しい方、高齢のため治療をあきらめていた方などにも適しています。

5.慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療を行っております

 慢性血栓塞栓性肺高血圧症は血栓が肺動脈に詰まった状態が長く続いたことで肺動脈圧が上昇する病気です。早期に適切な治療を受けないと生命に関わることもあります。

経皮的肺動脈形成術 (Balloon pulmonary angioplasty: BPA)

  慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療は、これまで外科的に血栓を除去する肺動脈血栓内膜剥離術が主流で効果も証明されてきていました。しかし、肺動脈の末梢(先端の細い部分)に血栓がある場合は外科的な血栓除去が困難なこともあります。近年、外科手術にむかない患者さんや、外科手術後にも肺動脈圧の改善が乏しい患者さんに対して、カテーテルを用いて血管を拡張する治療(経皮的肺動脈形成術)が広まってきています。外科手術が困難である末梢型の病変も治療可能ですし、外科治療に耐えられない状態の患者さんの治療選択肢としても注目されています。
 東邦大学医療センター大橋病院では心臓カテーテル治療で長年培ってきた技術・経験を背景に、この経皮的肺動脈形成術を安心して受けていただける環境を提供しております。
経皮的肺動脈形成術(治療前・バルーン中・治療後)

脳梗塞防ぐ新たな方法 心耳ふさぎ血栓を予防

心原性脳梗塞を予防するために抗凝固療法を内服している患者様がいらっしゃいますが、中には出血が原因で抗凝固療法を内服できない方を対象に行う治療法です。心原性脳梗塞は、心臓内に血の塊ができ、それが脳にどんでしまう脳梗塞で、強い後遺症を残すものです。心臓内の中でも約9割が左心耳という心臓の隅の親指くらいの空洞にできます。この心耳をカテーテルを用いて閉鎖デバイスを留置し、心耳を閉鎖して血の塊でできないようにする治療です。

経皮的大動脈弁置換術

大動脈弁狭窄症は、年齢と共に増加する病気で、高齢者の心不全の原因としては決して少なくありません。大動脈弁狭窄症の治療法は基本的には開胸手術による心臓手術ですが、ご高齢者に多いこの疾患は、手術が高リスクの場合もあります。その場合は、低侵襲治療であるTAVI(経皮的大動脈弁置換術)が検討されます。当院でも、このTAVI治療が始まっております。

経皮的僧帽弁クリップ術

僧帽弁閉鎖不全症も心不全の原因としては少なくありません。こちらも開胸手術が治療選択となることがありますが、中には手術のリスクが高く手術できない方に関して、胸を開かない経カテーテル的に治療するマイトラクリップによる経皮的僧帽弁クリップ術を行います。当院でも、この治療が始まっております。

ロボットPCI

経皮的冠動脈インターベンション(PCI)とは手首や足の付け根からカテーテルと呼ばれる細い管を血管内に挿入し、狭くなった心臓の血管を広げる狭心症や心筋梗塞に対する治療法のことです。デバイスや技術も進歩しており、その治療法はさらに進化しています。ワイヤーの操作や、血管を広げる為のデバイスを操作するのに当院ではロボット支援での治療を開始しております。術者の被曝を低減したりデバイスの操作も1ミリ単位での微調整が可能になります。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 循環器内科

〒153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
TEL:03-3468-1251(代表)