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冠動脈疾患

近年、薬剤溶出ステント(drug eluting stent: DES)の出現に伴い経皮的冠動脈インターベンション(PCI)の隆盛は著しく、冠動脈バイパス術(CABG)の対象となる患者さまはさらに重症化しているのが現実です。重症化した患者さまの手術をさらに安全に施行するために近年登場したのが、人工心肺を使用しない冠動脈バイパス術(OPCAB)です。心臓後面に位置する冠動脈に対しては正確な吻合手技を短時間で確実に成し遂げる技術と経験が要求され、高度に修練された技術によってのみはじめて安定した高成績が達成できるスペシャリストの手術ですが、従来の人工心肺を使用した手術の合併症(脳硬塞の発生や腎臓機能の悪化等)を最小限に止めることが出来ます。

当科ではこの手術を積極的に取り入れ、昨年の人工心肺を使用しない冠動脈バイパス手術の遂行率は100%と非常に高いレベルにあります。全国的にはまだ50%前後の遂行率ですが、この手術は確実な技術をもってすれば、手術による出血が少なく、心臓の筋肉の障害が少ないこと、そして従来の手術では重症の患者さまで問題となった脳硬塞の発生や腎臓機能の悪化が回避できること等多くの利点があります。また、約8センチメートルの皮膚切開で行う人工心肺を使用しない冠動脈バイパス手術も行っており、患者さまの侵襲をより軽減する手術方法も確立しています。

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冠動脈バイパス術

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大橋病院 心臓血管外科

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