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ワサビ

ブログ担当の冨岡です。
先日、心地よい春風の吹く中、ワサビ栽培発祥の地である静岡県でワサビを堪能してきました。ワサビは、お刺身やお寿司、そばの薬味など日本の食文化に欠かすことのできない香辛野菜ですが、今では洋食やスイーツなど幅広いジャンルの料理に取り入れられています。また、近年ではワサビの抗菌作用を利用したお弁当用抗菌シートなども話題となりました。そこで今回は、強い刺激と香味が魅力の「ワサビ」についてお話します。
【ワサビとは】
ワサビは、アブラナ科に属する日本原産の多年草植物となります。
根茎に特有の香気と辛味があり香辛料として用いられますが、根茎部分だけでなく、葉柄(葉ワサビ)や花芽(花ワサビ)も収穫され、お浸しや漬物として利用されています。また、ワサビは多年草なので根茎部分は一年中収穫できますが、葉ワサビと花ワサビの収穫時期は春となります。
*名前のよく似た辛みのある野菜にワサビ菜がありますが、こちらは違う野菜となります。

【栄養と効果】
ワサビ(根茎)には、食物繊維やカリウム、カルシウム、数種類のビタミン類が含まれています。中でもビタミンCの含有量は、柑橘類に劣らないほど豊富に含まれていますが、一回の使用量が少量なので栄養面での期待はできません。しかし、ワサビの辛味成分である「アリルイソチオシアネート」には、抗菌・抗カビ作用や食欲増進作用があると言われています。
*ワサビは、すりおろすことで細胞が壊れ辛味成分が生まれます。
                 
 
 参考:静岡県HPふじのくに(わさびについての豆知識)
 【ワサビの種類】
ワサビには日本原産の「本ワサビ」と海外で食されている「西洋ワサビ=ホースラディッシュ」があります。西洋ワサビは「畑栽培」のみですが、日本原産の本ワサビは「水栽培=沢ワサビ」と「畑栽培=畑ワサビ」の2種類の栽培方法があります。

*沢ワサビ(水ワサビ)
一般的に生食用として利用されているワサビは、沢ワサビとなります。
豊富な清流を利用してワサビ田などで栽培されますが、沢ワサビは大量のきれいな水が必要なため場所が限定され、栽培が難しいとされています。

*畑ワサビ(陸ワサビ)
沢ワサビに比べ、直接流水を用いなくても比較的湿度があり、夏涼しい土地であればどこでも栽培することができます。畑ワサビは主に漬物や加工品の原料となります。
 
*西洋ワサビ=ホースラディッシュ
東ヨーロッパが原産で寒さに強く日本では主に北海道で栽培されています。
色が白く本ワサビより辛味が強いのが特徴です。ローストビーフの薬味として定番ですが、チューブ入り練りワサビや粉ワサビの主原料としても使用されています。
日本の伝統食材であるワサビは寿司の人気と共に海外で注目され、現在ではワサビ栽培が海外でも行われるようになりました。ワサビは唐辛子やコショウとは違った辛味のアクセントとして世界各国で様々な料理に使われ独自の進化を続けています。
次回の栄養ブログも乞うご期待!
 

投稿日:2022年04月01日00時00分| 投稿者: 冨岡勤| カテゴリ: 未設定


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