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多摩川梨

ブログ担当の冨岡です。
9月に入っても暑い日が続いておりますが、皆様お変わりありませんか。
さて、秋の味覚のひとつ「梨」が出荷の最盛期を迎え、スーパーには生産量が多い千葉県産や茨城県産の梨が数多く並んでいます。実は私の住む地域も梨の生産農家が多くあり、この時期になると街道沿いに多くの直売所がオープンします。そこで今回は私の住む地域の名産「多摩川梨」を紹介します。
【日本で栽培されている梨の種類】
梨は大別すると和梨・洋梨・中国梨の3種類となります。

和梨 ・・・シャリっとした独特の食感とみずみずしさが魅力。
      3種類のなかで和梨が最も多く生産されています。

洋梨 ・・・先端が細く、お尻が丸いひょうたんのような形が特徴で収穫後は追熟が
      必要となります。味は、ねっとりと甘く香りも非常に芳醇です。

中国梨・・・見た目は洋梨ですが、食感はシャリっとして和梨に似ています。
      ただ、ごく一部の地域でしか栽培されていないので流通量が少ない。
【多摩川梨とは】
神奈川県川崎市や東京都稲城市・日野市を中心に、多摩川流域で収穫される梨の総称です。多摩川沿いは砂地で水はけがよく、ほどよい寒暖で果物の栽培に適しているため、古くから梨の栽培が盛んでしたが、現在は市場への出荷は、ほぼ消滅し直売や宅配による全国発送が中心となっています。
*平成18年に稲城市は他市との差別化を図るため地域ブランドとして「稲城の梨」を特許庁の地域団体商標に登録。
【主な品種】
多摩川梨には、梨の品種としても有名な「幸水」「豊水」「あきづき」「二十世紀」「新高」など多くの梨が含まれています。また、かつては和梨を代表する主要品種だった「長十郎」は川崎市が発祥の地となります。
多摩川河口近くで生まれた「長十郎」は、上流の稲城や調布、府中、日野まで生産地が広がっていきましたが、現在はほとんど生産されていないようです。
※長十郎
1893年頃に神奈川県の大師河原村(現川崎市)の梨園で当麻辰次郎(当麻長十郎)が発見した赤梨系の中生種。肉質はややかためで、ほどよい甘味が特徴。
【和梨の特徴となる栄養素】
和梨の88%が水分ですが、健康効果が期待できる成分も含まれています。
カリウム
余分なナトリウムを体外に排出する働きがあるため、高血圧の予防やむくみ解消にも有効です。
アスパラギン酸
疲労物質の乳酸をエネルギーに変える手助けをするため、疲労回復効果が期待できます。
ソルビトール
糖アルコール(砂糖と同グループの甘味料)の一種で砂糖と比べ、血糖値上昇に影響しにくい・虫歯の原因になりにくいなどの性質をもっています。
直売所の魅力は、採れたて新鮮というだけでなく、顔の見える農家から安心で安全な農産物を購入できます。また、生産者と直接話をする事で、美味しい梨の見分け方や生産秘話を聞けるのも楽しみの一つ。是非、この機会に直売所を見かけたら購入してみてはいかがでしょうか。
次回の栄養ブログも乞うご期待!

投稿日:2022年09月01日00時00分| 投稿者: 冨岡勤| カテゴリ: 未設定


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