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のらぼう菜

ブログ担当の冨岡です。
春風の心地よい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、自宅近くの畑では春に旬を迎える「のらぼう菜」の収穫が始まっています。のらぼう菜は市場に多く出回らず、主に農家の軒先や大型農産物直売所などで販売されている為、知らない方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、わが町で約800年も前から栽培されてきたといわれる伝統野菜「のらぼう菜」について紹介します。
【のらぼう菜とは】
小松菜やチンゲン菜などと同じアブラナ科の野菜で、見た目は菜の花に
似ていますが苦味やクセはなく、甘みのある柔らかな食感が特徴となります。また、のらぼう菜は耐寒性に優れ、茎を折ってもまた次の脇芽を何度も出す旺盛な生命力を持った品種で江戸時代の大飢饉の際には多くの人々を飢えから救ったとされています。現在は、東京都あきる野市や神奈川県の川崎市北部、小田原市、埼玉県比企郡などで多く栽培されています。
                               ※イラスト「農民イラスト」使用
わが町、のらぼう菜栽培の歴史
わが町ののらぼう菜は、鎌倉時代、源頼朝の妻である北条政子の妹が稲毛三郎重成(多摩区域領主)に嫁いだ際、嫁入り道具のひとつとして鎌倉からのらぼう菜のタネを持ってきたことをきっかけに、この地で栽培が始まったと伝わっています。
                                                                                               ※JAcom 農業協同組合新聞より
【おもな栄養成分】
*β-カロテン
のらぼう菜には抗酸化作用や免疫賦活作用があるとされるβ-カロテンが豊富に含まれています。その他にもβ-カロテンは、体内でビタミンAに変化して皮膚や粘膜を正常に保ったり、視力を維持したりする作用があります。
*ビタミンC
のらぼう菜は、ほうれん草や小松菜と比べ約2倍のビタミンCが含まれています。ビタミンCは、コラーゲンの合成に必須であることや鉄の吸収を助ける作用など、体内の様々な機能に関与している栄養素です。また、ストレスに対する抵抗力や、免疫力を高める効果もあると言われています。
*カルシウム
カルシウムは骨や歯の主要な構成成分で、成長を健やかに保つために必要な栄養素です。カルシウムは牛乳や乳製品だけでなく、のらぼう菜をはじめとする青菜にも多く含まれています。
*鉄
鉄は赤血球の材料になり、全身に酸素を運ぶ役割を担うミネラルです。不足すると貧血を発症し全身に酸素が十分に行きわたらなくなり、倦怠感やめまいなどの症状が現れます。
*食物繊維
食物繊維の整腸作用は、よく知られていますがそれだけではありません。食物繊維をとることで血糖値の上昇を抑えたり、血液中のコレステロール濃度を低くするなどの効果も期待できます。
 参考:JAあきかわHPのらぼう菜 栄養成分
【食べ方】
私のおすすめは、煮る、炒めるなどの調理方法です。
のらぼう菜は、クセがないので和風、洋風、中華風など様々な味付けに合います。お浸しや和え物にするほか、炒め物、みそ汁の具やパスタの具材など、幅広く料理に取り入れることができます。

江戸東京野菜でもあるのらぼう菜は、この時期にしか食べられない春野菜なので、お出かけの際は道の駅や農産物直売所に立ち寄りのらぼう菜を探してみてはいかがでしょうか。
次回の栄養ブログも乞うご期待!
 

投稿日:2023年04月01日00時00分| 投稿者: 冨岡勤| カテゴリ: 未設定


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