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伊勢海老

 ブログ担当の冨岡です。
心地よい春風の吹く季節となり目黒川の桜も満開を迎えています。
先日、私も春の陽気に誘われ伊勢志摩の旅に出かけ海の幸を堪能してきました。中でも伊勢志摩産の伊勢海老は、伊勢神宮にも奉納されている食材なのでプリプリとした食感とほんのりした甘みが格別でした。
そこで今回は海老の王様、伊勢海老を紹介します。

伊勢海老は、味や食感だけでなく姿、形、大きさ、色など、その見栄えの良さから慶事の際の食事や飾り付けなど、古来より珍重されています。

【伊勢海老が縁起物として好まれる理由】
 1.必勝祈願
伊勢海老は、硬く無骨な風貌から武士の兜や甲冑に例えられてきました。
そのため力強さの象徴として必勝祈願の願いが込められています。
また、加熱すると鮮やかな赤色になりますが、古くから日本では赤い物には魔除けの力があると信じられています。このことも必勝祈願に繋がると考えられています。
2.健康長寿
伊勢海老以外の海老類にも共通していますが、曲がった背中が人間の老人にも見えるため、老人になるまで長生きできるようにという健康長寿の願いが込められるようになりました。
【栄養と効果】
*ビタミンE
海老類のなかでも伊勢海老は「若返りのビタミン」と言われるビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEは細胞が酸化するのを抑え、老化を防止する効果や末梢血管を広げ血行を良くする働きがあります。
*アルギニン
海老にはアルギニンという良質なタンパク質が含まれています。
この成分には成長ホルモンの分泌促進や免疫力の向上・疲労回復に効果があるとされています。
アスタキサンチン
アスタキサンチンは伊勢海老やカニに含まれる天然の赤い色素でカロテノイドの一種です。この成分には強い抗酸化力があると言われています。
*タウリン
伊勢海老にはタウリンが豊富に含まれています。
タウリンには血圧を正常に保ち血栓や心筋梗塞を予防する働きや血液中の悪玉コレステロール(LDL)を減らし善玉コレステロール(HDL)を増やす働きがあるとされています。また、アルコールの分解を助け肝機能を回復させる効果もあります。
 
日本は世界でも有数の海老の消費国です。海老は和洋中といろいろな料理に使われ、日本の食卓にはなくてはならない食材となっています。しかし海老の中でも伊勢海老は高級食材なので食べる機会は少ないことでしょう。だからこそ食べる時は、余すことなく食べ尽くしたいものです。私のおすすめは刺身で食べることです。また、残った頭と殻を使って味噌汁を作れば一匹で二度楽しむことができます。皆さんも特別な記念日には伊勢海老を味わってみてはいかがでしょうか。
次回の栄養ブログも乞うご期待!

 
 

投稿日:2019年04月03日00時00分| 投稿者: 冨岡勤| カテゴリ: 未設定


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