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日本食品標準成分表2020年度版(八訂)

ブログ担当の冨岡です。
先日、管理栄養士・栄養士のバイブルともいえる日本食品標準成分表が5年ぶりに改訂されました。皆さんにとって日本食品標準成分表は馴染みがないかもしれまんが、料理のレシピ本に表示されている栄養量や健康食品に表示されている「○〇○何個分の食物繊維」などの成分は日本食品標準成分表を参考に算出されています。そこで今回は、日本食品標準成分表について紹介します。
日本食品標準成分表とは
戦後の国民栄養改善の見地から、食品に含まれる栄養成分の基礎的データ集として、昭和25年に初めてとりまとめられました。以来、70年以上にわたって改訂・公表されています。この成分表は、栄養指導や生活習慣病の予防などの観点から、学校給食や病院等の給食の場や食事療法の問題等を抱える一般家庭でも活用されているほか、教育・研究や行政においても広く活用されています。こうした広い利用目的に対応するため、我が国において常用される食品の標準的な成分値を1食品1標準成分値を原則として、可食部100 g当たりの数値で示しています。
         引用元:文部科学省 日本食品標準成分表・資源に関する取組
今回の改訂ポイント
1.調理済み食品の情報の充実
2.炭水化物の細分化とエネルギーの算出方法の変更
3.七訂追補(2016~2019)の検討結果の反映

【収載食品】
収載食品数2,478 食品
掲載されている食品群は、次の18群となります。
1.穀類 2.いも及びでん粉類 3.砂糖及び甘味類 4.豆類 5.種実類 6.野菜類 7.果実類 8.きのこ類 9.藻類 10.魚介類 11.肉類 12.卵類 13.乳類 14.油脂類 15.菓子類 16.し好飲料類 17.調味料及び香辛料 18.調理済み流通食品類

【成分等の項目】
・廃棄率
通常の食習慣で廃棄される部分を食品全体又は購入形態に対する重量の割合)
・エネルギー
・一般成分
水分、たんぱく質、脂質、コレステロール、炭水化物、食物繊維、灰分
・無機質ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン
・ビタミンビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC
・食塩相当量
【栄養価計算に挑戦してみよう!】
例・・・塩鮭80gを食べた場合。
1.日本食品標準成分表から該当食品を探します。
  *魚介類→ さけ・ます類→ しろさけ(塩ざけ)
2.栄養成分値は可食部100g当たりの数値なので購入した80gになおします。
                    A                  B             C
エネルギー
 80 ÷ 100 × 183㎉  = 146㎉
たんぱく質   80 ÷ 100 ×  22.4g  = 17.9g
脂     質   80 ÷ 100 × 11.1g  =   8.9g
炭水化物    80 ÷ 100 ×   0.1g   =   0.1g
塩分相当量  80 ÷ 100 ×   1.8g  =   1.4g
A:求めたい食品の重量g
B:食品標準成分表に記載されている100g当たりの栄養価
C:塩鮭80g中の栄養価

*食品標準成分表が手元になくても文部科学省のホームページに電子版が掲載されています。

普段から体型や食事に気をつけている方でも、ご自身の食事量が1日どのぐらいのエネルギー量になっているか、ご存知ない方が多いと思います。是非、この機会に栄養価計算をしてご自身のエネルギー摂取量を確認してみてはいかがでしょうか。
次回の栄養ブログも乞うご期待!


投稿日:2021年03月01日00時00分| 投稿者: 冨岡勤| カテゴリ: 未設定


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