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新そば

ブログ担当の冨岡です。
先日、秋晴れの青空の中、新そばを求め自宅近くのそば屋でランチをしました。その店は有機栽培、無農薬にこだわり、北海道蘭越町の契約農家から実のまま仕入れ、店内にある石臼でその日に使う分だけ挽いて打つ、まさに「三たて」の本格そばが堪能できるのです。その為、店内はそば愛好家で賑わっていました。そこで今回は旬を迎える「新そば」についてお話します。
【そばの旬】
そばの旬は年に2回あり、生育・収穫時期によって「夏そば」.「秋そば」に大別されます。
夏そばは、秋そばとくらべ香りや味が淡泊と言われていますが、夏の暑い時期に清涼感のある風味を楽しむことが出来ます。また、秋そばは、昼夜の寒暖差が大きい秋に澱粉がしっかり熟成されるので、風味豊かな芳醇な香りが楽しめます。
 
【令和2年度産そばの都道府県別収穫量及び割合】
全国そば収穫量 4万4.800t( 100%)
1位 北海道 1万9.300t (43%)
2位 長野県    3.960t   (9%)
3位 栃木県    2.850t   (6%)       *資料:農林水産省HPより
北海道が国内収穫量の43%を占め、都道府県別で断トツとなっています。
【そばの優れた栄養価】
そば(茹で100g)を同じ主食のご飯(水稲めし100g)やうどん(茹で100g)と比較してみました。
                        参考 文部科学省:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
*たんぱく質
そばは、ご飯やうどんと比べ約2倍ものたんぱく質が含まれています。
特にそば粉には、疲労回復や集中力を高める効果があるといわれる必須アミノ酸の一つであるリジンが多く含まれています。

*食物繊維

そばは、ご飯やうどんと比べ約2倍もの食物繊維が含まれています。
そばに含まれる食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があり便秘を緩和する作用のほか、腸内環境を整えたり血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。また、コレステロールを吸着し体外へ排出する作用もあります。

*ビタミンB1・ビタミンB2
そばは、ご飯やうどんと比べ約2倍ものビタミンB1、B2が含まれています。
ビタミンB1は、糖質の代謝に関わるビタミンで神経機能を正常に保つ効果や疲労回復効果があります。また、ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをするビタミンで特に脂質の代謝において重要な働きをしています。
※ビタミンB1.B2は水溶性ビタミンのため、そば湯にも含まれています。
*ルチン
穀類の中で唯一、そばだけにポリフェノールの一種であるルチンが含まれています。ルチンは毛細血管の弾力性を保ち、血流を良好に促す働きがあるため、高血圧や動脈硬化の予防に期待ができます。
新そばは、濃厚な味わいと口に入れた瞬間、鼻から抜ける香りや喉越しを楽しむことができます。そば屋で「新そば打ち始めました」の貼り紙を目にしたら是非、皆さんもこの時期にしか味わえない新そばを楽しんでみてください。
次回の栄養ブログも乞うご期待!
 

投稿日:2021年11月01日00時00分| 投稿者: 冨岡勤| カテゴリ: 未設定


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