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胃癌診療

胃癌は胃粘膜上皮(胃粘膜表面)から発生する悪性腫瘍です。腫瘍の深達度により早期癌(粘膜・粘膜下層までの癌)・進行癌(筋層や漿膜に浸潤している癌)に分類されます。(図8)
図8 図8
癌の進行度は①腫瘍の深さ②リンパ節転移の有無③肝転移の有無④腹膜播種の有無⑤その他の遠隔臓器への転移の有無により分類されます。腫瘍の位置や広がり、進行度に応じて、胃やリンパ節の切除範囲を決めていきます。(図9)
図9 図9

早期胃癌

手術もしくは超音波内視鏡検査などにより精密検査を行い、胃カメラによる内視鏡治療(ESD)が可能な症例であれば、内視鏡治療(ESD)を先行して行い、深達度や脈管侵襲をみて追加の手術が必要か判断します。
手術は日本内視鏡外科学会技術認定医(石井)を中心に積極的にロボット支援下手術を行います。現在、ロボット支援下胃切除術は多くの術式で行えるようになっており、積極的に機能温存手術も行っていきます。(噴門側胃切除など)

進行胃癌

基本的には手術であり、こちらも積極的にロボット支援下手術を行っていきます。腫瘍がとても大きく他臓器に食い込んでいるものや、リンパ節が大きく複数腫大しているものに関しては、腹腔鏡下手術を検討します。(図10)
図10 図10 ロボット支援下手術で使用されるda vinci Xi surgical system
 手術で病巣を取りきれそうにないステージIVの切除不能進行胃癌の患者さまに対しては、審査腹腔鏡でステージの判定を行いしっかりとステージ判定を行ってから、抗癌剤による化学療法を先行して行い、腫瘍が縮小して切除可能となれば、積極的に手術を行う方針としています。その際も低侵襲手術を検討します。
近年様々な抗がん剤・免疫治療が出てきており、かなり効果を発揮することもありますので、まずは治療をしっかりとあきらめず始めることが大事であると考えます。 
 
また胃の上部にできた進行胃癌に対しても、大きさやリンパ節転移の程度によって、可能な限り胃を残すような機能温存手術(噴門側胃切除術)を検討します。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 食道・胃・大腸外科

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