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胃癌

胃がんとは

胃がんとは、胃に発生する上皮性悪性腫瘍であり、全癌死亡者数は、男性は肺がんに次いで第2位、女性は大腸がん、肺がんに次いで第3位(2010年:厚生労働省データ)と多い疾患です。発生機序は不明とされていますが、遺伝子異常、環境要因(ヘリコバクター・ピロリ感染、食塩の過剰摂取、喫煙など)などが考えられています。

自覚症状による胃がんの早期発見は難しく、早期がんの段階では無症状であることがほとんどです。そのため、上腹部不快感・胸焼け・嘔気・嘔吐・食欲低下・食後膨満感といった症状が現れる時には進行している場合も多く、早期に発見することが望ましいとされます。早期発見のためには胃がん検診が有用であり、胃透視や胃内視鏡検査を定期的に受けることにより確実に治療ができる病気でもあります。

内視鏡による組織検査により胃がんと診断された場合、病気の進行具合によって治療法が異なるため、CTなどの画像検査から臨床的な病期診断を行います。胃がんの治療は、主に内視鏡治療、手術治療、化学療法、放射線治療があります。外科と連携し、より良い医療が提供できるように努めています。内視鏡治療につきましては、主な検査・医療設備のページをご覧下さい。

胃癌化学療法について

胃がんの治療は、内視鏡を使って病変を切除、あるいは手術で摘出するのが最も良い方法です。しかし、手術でがんを取りきることのできない進行がんに対しては化学療法(抗がん剤治療)で生存期間の延長やQOL(生活の質)の改善を目指す治療になります。

進行がんとなると、食道内部が圧迫され狭くなり、食べ物を飲み込む時につかえた感じを感じるようになってきます。食物がつかえるように感じましたら速やかに検査を受けてください。

代表的な抗がん剤

胃がんに対する化学療法はフルオロウラシル(5‐FU)、イリノテカン(略称:CPT-11)、シスプラチン(略称:CDDP)、テガフール・キメラシル・オテラシルカリウム配合(略称:S-1)などが生存期間を延ばすことのできる薬剤と考えられております。これらの抗がん剤を組み合わせて抗がん剤治療は行われます。

切除不能の進行がん・再発胃がんに対して、最も推奨されているレジメン(抗がん剤の組み合わせ)がS-1+シスプラチンです。腫瘍を縮小させる効果が高く、生存期間の延長が期待できます。

化学療法(抗がん剤)の副作用

骨髄毒性:白血球減少(好中球減少)、赤血球減少、血小板減少
抗ガン剤治療により、血液をつくる細胞がダメージを受け、白血球減少や赤血球減少、血小板減少などの副作用を高頻度で生じます。
白血球減少(好中球)減少が起きると肺炎などの感染症を起こしやすくなります。赤血球が減少することで貧血になったり、血小板が減少することで出血しやすくなったりします。
その他、吐き気、嘔吐、悪心、下痢、便秘、食欲不振などの副作用が現れることがあります。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 消化器内科

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