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腹部超音波検査

腹部超音波検査では、主に下記の臓器を検査しています。
腹腔内臓器:肝・胆嚢・胆管・膵・脾・腎・副腎・後腹膜リンパ節・大動脈および下大静脈・(胃・大腸:条件によって)
骨盤内臓器:膀胱・前立腺・子宮・卵管・卵巣
「超音波」というものは、人の耳に聞こえる音の範囲より高い周波数の音のことを言います。人が聞こえる範囲は、大体20Hz(ヘルツ)~20,000Hz(20kHz)といわれています。腹部の超音波検査では、主に3MHz~4MHzが用いられています。
超音波には以下のような特徴があります。
  • 気体内では伝わりにくい。生体内では肺・消化管ガスによって妨害される。
  • 液体・固体はよく伝わる。生体内では肝・膵・腎・脾などの実質臓器、筋肉・脂肪などの軟部組織はよく伝わる。
  • 固体でも骨などは表面で強く反射されて伝わりにくい。
  • 光と同じようにほぼ直進し、反射する。
  • 周波数が高いほど生体内で吸収されやすく、遠くに伝わらない。
→その日のおなかの調子で(腸のなかのガスなど)、良く見えるときと、あまり見えないときとがあります。
腹部超音波検査では、下記のようなことがわかります。
  1. 腹部および骨盤腔内の各臓器が正常の位置にあるか
  2. 各臓器の大きさや形が正常であるかどうか
  3. ある臓器が、他の臓器ないし、腹部の腫瘍とどのような位置関係にあるか
  4. ある臓器が臓器内部あるいは外部の腫瘍によって変形などあるかどうか
  5. ある臓器のなかに占拠性病巣があるかどうか
    その占拠性病巣は液体貯留(嚢胞、膿瘍、血腫)か、あるいは充実性(原発性ないし転移性)か
  6. 臓器の周囲に液体の部分(腹水、感染、血腫)などがないか
  7. 大動脈、下大静脈および、それらの分枝血管は正常の太さか。また、それらの走行に異常はないか
  8. 腹部腫瘍により血管走行が偏位していないか
  9. 脂肪食摂取により胆嚢の収縮機能をみる
  10. 腹部および骨盤腔内に腫大したリンパ節(2cm以上)があるかどうか
  11. 腹部腫瘍が放射線治療や化学療法で縮小しているかどうか
  12. 腫瘍の細胞診や、嚢胞、腹水などの吸引のための穿刺部位の決定

「実践エコー診断」日本医師会雑誌特別号 第126巻 第8号 S22-S26より

超音波検査
超音波検査の機械です。

超音波検査風景
実際に検査をしているところです。