研修医の教育環境整備と卒前・卒後の適切な教育提供
レポートの作成様式
剖検肉眼レポート
1. 表紙
研修医氏名、研修施設名、病理解剖番号、病理解剖施行日、当該臨床科、臨床担当医氏名、臨床指導医氏名、病理解剖担当医氏名を記載。
2. 床所見および検査所見(画像所見を含む)のまとめと最終臨床診断
プライバシー保護(下記参照)に留意しながら記載する。
3. 死亡時点での臨床上の疑問点・問題点
臨床上の問題点は、具体的に記載する。「死因は何か」といった安易な記載ではなく、「~について、臨床的には~と考えられるが、病理学的にはどうか」などの記載を行う。
4.肉眼的病理解剖診断(各臓器の肉眼所見も記載すること)
肉眼所見については、臓器シェーマなどを使用して記載することも可能である。
5.症例のまとめと考察(臨床上の疑問点に対する考察ならびに総括を含む)
臨床経過と臓器障害の進展については、症例の経過をフローチャートにして提示し、各臓器の障害の相関性を明らかにするなどの工夫が望まれる。
6. 評価表
CPCレポート
1. 表紙
研修医氏名、研修施設名、CPC開催日時、病理解剖番号、当該臨床科、臨床指導医(司会医師)氏名、臨床担当医氏名、病理解剖担当医氏名を記載。
2. 臨床所見および検査所見(画像所見を含む)のまとめと最終臨床診断
3. 死亡時点での臨床上の疑問点・問題点
4. 病理解剖診断(各臓器の肉眼所見と組織所見を含む)
5. CPCにおける討議内容のまとめ
6. 症例のまとめと考察(臨床上の疑問点に対する考察ならびに総括を含む)
7. 評価表
注)プライバシー保護に関する指針(日本病理学会)
以下の各項目に記述された事項は、疾病の呈示・理解に必要不可欠である場合を除いて、可能な限り遵守されるべきである。
- 患者の氏名、イニシャル、雅号は記述しない。
- 患者の人種、国籍、出身地、現住所、職業歴、既往歴、家族歴、宗教歴、生活習慣、嗜好は、報告対象疾患との関連性が薄い場合は記述しない。
- 日付は、記述せず、第1病日、3年後、10日前といった記述法をとる。
- すでに診断・治療を受けている場合、他病院やその所在地は記述しない。
- 顔面写真を呈示する際には目を隠す。眼疾患の場合は、眼球部のみの拡大写真とする。
- 症例を特定できる生検、剖検、画像情報の中に含まれる番号などは削除する。