よくあるご質問
肝臓、胆嚢、膵臓
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胆石があるにもかかわらず、まったく症状がないものを無症候性結石と言いますが、胆石もちの患者さまの約30パーセントがこれにあたると考えられています。通常、症状がなければすぐに治療をする必要はありませんが、胆石をもっている場合、頻度は少ないですが胆のうガンをともなうこともありますので、定期的な検査を受けることが重要であり、少しでもガンの疑いのある方は治療が必要になります。
胆石の治療には、胆のうを取ってしまう外科的治療法と、内科的治療法に分けられます。現在、当科では胆のうを取る手術として1000例以上の腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っております。腹腔鏡手術はキズも小さく、痛みも少ないからだにやさしい手術です。ご希望の患者さまは、ご相談ください。 -
胆のうポリープは、その成分により何種類かに分類されています。具体的にはコレステロールポリープ、過形成性ポリープ、炎症性ポリープ、腺筋腫、線維腺腫、線維腫などがありますが、そのほかにも良性の腺腫や早期の胆のうガンなどもふくまれます。
良性の胆のうポリープと悪性の胆のうガンをみわけるのにもっとも大切な所見は、ポリープの大きさやかたちがどうなっているかなどです。大きさは10mmをこすと悪性の頻度が急増し、15mm以上では60パーセント、20mm以上では80パーセントが悪性の胆のうガンではないかと疑われています。そのため、10mm以上の大きさのポリープは、胆のう摘出術の適応になります。また、ポリープのかたちがいびつであったり、不整な変化がある場合にも、悪性の可能性が高いため、胆のう摘出術が勧められます。 -
肝臓ガンの治療法には、外科的切除、アルコール注入療法、ラジオ波やマイクロ波による凝固療法、肝臓ガンに栄養を与える動脈を詰めるカテーテルを用いた塞栓療法などがあります。当科では、全ての治療を行っております。
しかし、これらの治療法はすべての患者さまがどの治療でも受けられるわけではなく、ガンの広がりかたや肝機能を総合的に判断して、どの治療法が患者さまに最適であるかを決定しなければなりません。