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肩・肘・手の主な病気:へバーデン結節(Heberden’s nodes)

へバーデン結節とは指の第1関節(DIP関節)に形態的に隆起やゆがみが生じる変形性関節症の一種です。

症状

へバーデン結節では骨の変形、腫れ、ゆがみ、関節の曲がりにくさなどの症状が出ます。さらに物をつまむ動作の痛み、何もしていないのに痛い、夜寝ているときに痛い、などの痛み症状もでることがあります。

原因・病態

指の第1関節には(ほかの関節と同様に)軟骨が存在し骨を守っていますが、年齢とともに軟骨が菲薄化し骨と骨とのぶつかり合いが生じます。ぶつかり合いが繰り返されることで骨の新たな隆起が生じ、結節ができます。また骨の変形とともに炎症が生じ、痛みが生じます。変形性関節症の一種であり、関節リウマチとは異なります。

リスク因子

年齢(特に40歳以降)、家族歴、肥満、痛風、関節への負担などによりへバーデン結節の生じるリスクが高まります。

診断

診断
外見上の結節性隆起やゆがみ、また痛み症状でも診断できますが、レントゲン検査が診断にとって有用です。レントゲンで関節間隙が狭小化していることで診断します。

治療

へバーデン結節に対する一般的な治療法としては下記のようなものがあります。
  1. NSAIDsなどの内服薬
    ロキソニンなどを中心とした抗炎症作用のある飲み薬です。対症療法となり、副作用の危険性もあるため長期間続けることは望ましくありません。
  2. 運動
    変形性関節症は運動不足により進行するため、無理のない範囲での運動をすることは効果的です。
  3. 手術
    手術を受ける人はまれですが、症状が強いときや生活に著しく支障がある人は対象となります。でっぱった結節を除去と再構築をします。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 整形外科

〒153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
TEL:03-3468-1251(代表)