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病棟における感染予防策

(小児呼吸器感染症診療ガイドライン2007より引用)

感染経路 特徴 対応例
空気感染 長期に空気中を漂い伝播(粒子5μm以下) 陰圧個室
適宜エプロン・手袋
飛沫感染 咳やくしゃみで伝播(粒子5μm以上) 個室、疾患により大部屋でパーティション隔離、適切なベッド間隔
接触感染 直接・間接接触で伝播 パーティション
適宜エプロン・手袋

主な疾患の感染様式

麻疹(はしか) 空気感染
水痘(みずぼうそう) 空気感染
風疹 飛沫感染
流行性耳下腺炎(ムンプス) 飛沫感染
インフルエンザ 飛沫感染
アデノウィルス感染症 飛沫感染
ロタウィルス感染症 接触感染
RSウィルス感染症 接触感染>飛沫感染
(感染した呼吸器分泌物への直接接触が伝播の最も重要な決定因子)
マイコプラズマ感染症 飛沫感染
溶連菌感染症 飛沫感染
 CDC(米国疾病予防管理センター)の見解では、ほとんどの気道分泌物は1m以上は飛沫しないとされ(☆)、感染様式が飛沫感染の疾患はベッド同志が1m以上間隔を持つように管理しています。また、空気感染の疾患と一部の飛沫感染疾患(風疹・流行性耳下腺炎・インフルエンザ・RSウィルスなど)は個室管理としています。

 (☆)天然痘の実験的研究および2003年のSARSアウトブレイクの調査によると、これら2つの感染症患者からは2m以上にいた人々にも到達できることが分かった。

参考文献

  • 「隔離予防策のためのCDCガイドライン」
    (医療現場における感染性微生物の伝播の予防2007年)
  • 「RED BOOK 27th Edition, 2006 Report of the Committee on Infectious Diseases」(American Academy of Pediatrics)
 また、感染性疾患の隔離解除の基準(いつからプレイルームに行ってもよいか)は、病棟内にいる児のほとんどが病児であり、免疫も弱くなっている状態を考え、RED BOOKの各疾患の“ISOLATION OF HOSPITALIZED PATIENT”(入院患者における感染隔離)の基準などを参考に、学校保健法で定められている登校基準よりも厳しくしています。ご了承下さい。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大橋病院 小児科

〒153-8515
東京都目黒区大橋2-22-36
TEL:03-3468-1251(代表)