診療方針

診療方針

消化管班

消化管チームでは上部下部の内視鏡検査をはじめ、消化管腫瘍に対する内視鏡診断と治療、カプセル内視鏡による小腸の精査から、ダブルバルーン内視鏡を用いた診断と治療、炎症性腸疾患、消化管悪性腫瘍に対する化学療法や消化管ステントと消化管疾患に対して幅広く対応できるよう診療を行っています。
内視鏡治療は大腸ポリープに対するポリペクトミーやEMR以外に食道、胃、大腸の早期がんに対するESDに力を入れています。科内で若手の教育目的も兼ねて毎週内視鏡所見の読み会を行い内視鏡診断の向上に努めており、ESD症例の半分以上は当院での定期的なフォローアップや内視鏡検査目的にご紹介いただいた患者様のスクリーニング検査で発見された病変であり、年々症例数も増えています。
カプセル内視鏡は外来での検査にも対応しており、日本カプセル学会認定医が読影して所見があれば入院にてダブルバルーン内視鏡で診断、治療を行っております。
炎症性腸疾患は2018年11月から月1回鈴木康夫先生をお招きし炎症性腸疾患専門外来が開始となり、困難症例にも積極的に対応しています。
当院は進行がんによる消化管狭窄に対する消化管ステント治療では、先駆的な施設であり高水準な技術に対して、全国の医療機関から治療依頼を受けています。

肝臓班

現在肝臓班は渡邉学教授以下5名(常勤4名)で診療を行っています。
2018年6月20日より新病院での診療が開始となり、RFA(ラジオ波焼灼療法)室が新たに新設されました。RFA室ではRFA(VIVA RF SYSTEM)だけでなく次世代のマイクロ波凝固療法(EM print)も導入しており、肝悪性腫瘍の穿刺治療において症例に応じて使い分けを行っています。また、局所穿刺治療だけでなく従来のTACE(肝動脈化学塞栓術)の他、バルーンカテーテル併用下TACE、薬剤溶出ビーズを用いたTACE、動注リザーバー留置による持続肝動注化学療法などや脈管侵襲症例に対するCyberKnife治療の為の金マーカー留置術、分子標的薬導入も積極的に行うことで、各種治療を組み合わせ、患者に合わせた最善の治療を提供しております。
また肝悪性腫瘍の治療だけでなく、食道・胃静脈瘤に対する内視鏡的静脈瘤結紮術(EVL)や内視鏡的静脈瘤硬化療法(EIS)、バルーン下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)や、新規薬剤による、C型慢性肝炎/B型慢性肝炎に対する抗ウイルス療法も行っております。

胆膵班

胆膵グループでは、以下の検査/治療を積極的に行っております。

閉塞性黄疸症例ではERCPでの胆道ドレナージ、胆管ステント治療はもちろん、術後症例であればバルーン内視鏡を用いたERCP(DB-ERCP)、伝統的なPTBDでのドレナージも行っております。またInterventional EUS手技を用いた胆道瘻孔形成術(EUS-BD)なども積極的に行っており患者様の病態に合わせた治療を実施しております。
総胆管結石等による急性胆管炎では緊急ドレナージができる体制をとっており、できるかぎり速やかに治療を行っております。
急性胆嚢炎に対しても外科との連携をとり、緊急手術が困難な症例に対しては(経皮経肝胆嚢ドレナージ)PTGBDでの治療も実施しております。また症例によってはERCPでの経内視鏡的胆嚢ドレナージも行っております。
慢性膵炎および膵石症例ではERCPでの膵管ドレナージ及び膵石除去を積極的に行っております。経内視鏡的に破砕できない症例にはESWLを行い結石破砕を行います。
膵腫瘤や腹腔内リンパ節に対しても積極的にEUS-FNAを実施し、病理学的診断を元に治療方針の決定を行っております。