診療科挨拶

幅広い症例と病理解剖で経験を積める環境
世界屈指の剖検例に支えられる川崎病研究も

病理診断科【教授】高橋 啓

最終診断という大きな役割担う診療科

当科は患者さんから採取された組織や細胞を、主に顕微鏡を用いて診断する診療科です。多くの診療科が細分化されている昨今ですが、病理では小児から老人まで、また頭のてっぺんから足の先まで、あらゆる人のあらゆる部位が対象となり得ます。病理の分野においても、欧米などでは各臓器の専門家が診断をするケースが増えていますが、私たちは一人の医師が多くの臓器についての病変を総合的に検討し、病態を把握できることが強みだと考えています。
病理診断は最終診断なので、患者さんの治療方針や治療評価、予後などを検討・決定する際に大きな役割を担う診療科となります。

幅広い症例が経験できる環境。病理解剖も

大橋病院は2018年に建て替えられた新しい施設ですので、機材も一新された環境の中で仕事をすることができます。また、総合病院として機能しており、あらゆる領域の患者さんが訪れ幅広い症例が集まります。そのため、年間およそ6000件の検査を経験することができます。当院ではあまり見られない希少疾患についても、近郊の関連病院へ行くことで研鑽を積むことが可能ですので、専門医試験に必要な症例数を集める上で苦労することはありません。全国的に減少していて受験資格を満たすのが難しくなってきている病理解剖も、一定数行われているので十分な数を経験できるはずです。