対象疾患

形成外科が取り扱う疾患は、大きく生まれつきの先天異常とけが、やけどなどの後天異常に分けられます。

先天異常 (病気により育成医療の給付対象となります)

  1. 頭や顔の異常や変形:大きさや左右の輪郭の違い
  2. 口の異常や変形:口唇裂・口蓋裂など。関連科との連携により歯の矯正や言葉の練習も含めた総合治療を行います。
  3. 耳の異常や変形:小耳症、埋没耳、折れ耳、副耳、耳瘻孔、耳たぶの異常など
  4. 目の異常や変形:内反・外反、眼瞼下垂など
  5. 体の異常や変形:胸の凹みや、出っ張り、乳房・乳輪の異常、臍ヘルニア、でべそなど
  6. 手足の異常や変形:多指(趾)症、合指(趾)症など
  7. 血管腫や母斑:赤あざ、黒あざ、茶あざなど

後天異常

  1. 外傷(けが):交通事故、労働災害、転倒、打撲などによるキズや皮膚の欠損はできる限りキズ痕の目立たない状態に治すことが理想です。また鼻、頬、あごなど顔の骨折の治療も形成外科の分野です。
  2. 熱傷(やけど):全身管理から局所の治療、手術に至る一貫した治療を行います。ケロイドやひきつれによる障害を残さないように注意します。
  3. 外傷、熱傷、手術後などにより生じる瘢痕(キズ痕)や瘢痕拘縮(キズのひきつれ)、ケロイド(キズ痕が赤く盛り上がり痛痒い)、色々な変形や醜形の治療を行います。
  4. 腫瘍(できもの):良性・悪性の皮膚表面の腫瘍や皮下の腫瘍、脂肪や筋肉などに生じる軟部腫瘍を手術により摘出します。
  5. 悪性腫瘍(上顎癌、乳癌など)手術後の組織欠損や変形、手術後に生じた顔面神経麻痺などの機能障害や変形に対し、色々な組織を移植して修復再建を行います。
  6. 褥瘡(床ズレ)や下腿潰瘍など通常の治療では治りにくいキズの治療を行います。