医療関係者の方へ

地域連携への取り組み・姿勢

当科では、呼吸器疾患全般(肺、気道、胸膜などに生ずる疾患)を中心に一般内科から救急医療に至るまでどのような症例に対しても対応いたします。特に、『咳が続く』、『痰が出る』、『呼吸が苦しい』、『胸が痛い』などの症状を自覚される患者さんや診断、治療に困っている患者さんがいましたら是非一度御紹介下さい。

診療実績

当院呼吸器内科の診療実績を掲載します。

A) 外来実績

  2017年 2018年 2019年
外来件数 8324 8324 9312

B) 入院実績

  2017年 2018年 2019年
入院件数 396 403 432

検査・手技概要

A) 気管支鏡検査
極細径気管支鏡、仮想気管支(Virtual BronchoscopicNavigation)、超音波気管支鏡(末梢肺野〈EBUS-GS〉・縦隔リンパ節〈EBUS-TBNA〉)、自家蛍光内視鏡など最先端の気管支鏡システムを導入し、症例に合わせて検査に望んでいます。検査中には鎮静剤や鎮痛剤の適正使用により苦痛のない検査に努めています。びまん性肺疾患に対しては積極的に気管支肺胞洗浄を行い、早期診断・治療法の確立に役立てます。また、必要に応じて外科的肺生検やリンパ節生検、胸腔鏡検査、超音波ガイド下経皮的針生検、CTガイド下肺生検などの検査も行なっています。

自家蛍光観察(autofluorescence imaging:AFI)

超音波気管支鏡(Endobronchial Ultrasonography:EBUS)

B) 胸腔鏡検査
当院では、原因不明の胸水に対して局所麻酔下胸腔鏡を実施しております。局所麻酔下胸腔鏡の主な目的は、胸水貯留に対して胸腔内の観察と壁側胸膜の生検を行い診断の役に立っています。検査時間も約1時間程度であり、合併症のある患者さんにも安全に行うことが可能であり、検査後ドレナージチューブを留置し、検査中に虚脱した肺の再膨張および胸水の排液を行います。

胸腔鏡肉眼所見
A:肺多型癌 B:悪性リンパ腫 C:悪性黒色腫 D:卵巣癌の転移
E:膵臓癌の転移 F:前立腺癌の転移

C) 呼気NO測定
喘息患者さんにおいてFeNO値は、喀痰好酸球数、気管支における好酸球浸潤の程度と正の相関を示しています。呼気NO濃度を測定することにより好酸球炎症の評価を行うことができます。また、吸入ステロイド薬による気道閉塞や気道過敏性の改善の程度とも相関し治療効果判定としても用いられます。

D) モストグラフ
モストグラフは、数秒間安静呼吸した時の呼吸抵抗の変化を3Dグラフで表示したものです。結果は、色分けされ正常ならば緑色、抵抗が強くなるに従い黄色→赤色→青色と異常がわかりやすく表示されます。モストグラフは、喘息や慢性閉塞性肺疾患などの気道が狭くなる疾患の診断や治療効果の確認に用いられます。

正常

COPD

MostGraph® Chest Co. Ltd. Tokyo Japan

E) 呼吸機能検査
スパイロメトリ、精密肺機能データを解釈し、また血液ガス分析、呼気一酸化窒素測定、6分間歩行試験を行い、その結果を病態理解と鑑別疾患、在宅酸素療法導入に役立てていきます。

F) その他の手技
胸腔穿刺, 胸腔ドレナージ, 酸素療法, 人工呼吸器(侵襲的・非侵襲的)など

紹介時のお願い

当院病診連携室宛に「診療・検査FAX予約申込書」(大橋病院ホームページからダウンロード可)をお送り下さい。電話でのご連絡も承ります。
予約受付後速やかにご紹介元の先生宛に「予約通知書」をお送りしますので、患者さんへお渡しください。
外来診療と各検査を同一日にご希望された場合は、外来診療の予約のみをお取りし、検査については受診日当日に診察医から検査部へ依頼することになります。