尿路結石
腎臓、尿管、膀胱にできた結石を尿路結石と呼びます。カルシウムが主成分の結石が大部分ですが、尿酸あるいはマグネシウムが主成分の場合もあります。ある程度の大きさの結石に関しては治療が必要です。
治療について
腎臓結石
体外衝撃波結石砕石術(ESWL)が第一選択になります。ESWLについては、大橋病院は東邦大学の3付属病院の中で最初に本機器を導入して以来1000例を越す症例を積み重ねて来ております。基本的には日帰りで施行しております。
新病院では最新式のstorz Medical社(スイス)のモデュリスSLX-F2を導入しました。
新病院では最新式のstorz Medical社(スイス)のモデュリスSLX-F2を導入しました。
storz Medical社(スイス)のモデュリスSLX-F2
さらに最新の軟性尿管鏡(オリンパス社製 URF-P7、UVF-V3)を用いた腎結石砕石も行っております(f-TUL)。また、大きな腎結石に対しては、腎臓に背部の皮膚経由で直接内視鏡を入れて砕石する経皮的腎結石砕石術(PNL)とf-TULとの併用療法も行っております。
写真は腎結石に対して、尿管側と腎盂側の両方から同時に内視鏡を挿入して結石の治療を行っている手術中の様子です。
写真は腎結石に対して、尿管側と腎盂側の両方から同時に内視鏡を挿入して結石の治療を行っている手術中の様子です。
尿管結石
従来はESWLをまず施行していました。しかし、近年、尿管鏡という尿管内を観察する非常に細い内視鏡の性能が飛躍的に向上し、経尿道的結石砕石術(TUL)を施行する頻度が増えてきています。当院では尿管結石症の患者様に対して、TULを積極的に行っております。特に、中部あるは下部尿管結石の患者様に対してはESWLよりもTULをおすすめする機会が増えています。結石砕石術に際しては、レーザー(QuantaLithoレーザー発生装置)を用いています。
膀胱結石
レーザーあるいはリソクラスト®による経尿道的膀胱結石砕石術を施行します。
予防について
尿路結石に関しては、食生活の是正、尿のアルカリ化、残尿量減少などの再発予防も重要と考えられています。特にメタボリック症候群では尿が酸性に傾き、尿酸結石やシュウ酸カルシウム結石ができやすくなると言われています。メタボ解消も結石再発の観点からは大変重要です。