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構造的心疾患に対するカテーテル治療

慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対するカテーテル治療

バルーン肺動脈形成術(BPA)

経皮的肺動脈形成術(BPA)は、肺動脈内膜摘除術(PEA)の適応にならない慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)に対するカテーテルによる治療法です。
当院では2017年よりBPAを開始し、2019年には日本循環器学会よりBPA指導施設として認定され (全国で17施設)、BPA実施医 (全国に29人)が常駐しています。現在までに30名の患者様に154回に施行しています。


CTEPHとは?
慢性肺血栓塞栓症をCTEPHと呼びますが、急性肺塞栓症はエコノミークラス症候群としても広く知られています。肺動脈に生じた血栓が血流を遮断(塞栓症)するため、急性期にも様々な障害を引き起こしますが、慢性化することで肺高血圧症などを生じます(平均肺動脈圧>25mmHgで肺高血圧症)。

診断は、右心(スワンガンツ)カテーテルと肺動脈造影(PAG)検査で行いますが、CTEPHは肺高血圧症のⅣ群に分類に分類される指定難病です。未治療の場合、予後不良と言われています。薬剤等による肺高血圧症の治療に加えて、肺動脈内の血栓を除去するPEAの適応にならない場合は、BPAによる肺動脈形成術をカテーテルにより経皮的に行います。疑わなければ診断は難しい疾患でもあり、原因不明の労作時呼吸困難などの際には一度専門医に相談するのも良いかもしれません。


BPAの実際
CTEPHに対するカテーテル治療で、静脈内から経カテーテル的にアプローチする局所麻酔と鎮静剤で行う治療法です。治療は、複数回のセッションに分けて行われることが一般的です{当院では平均6回(3~10回)}。BPA開始以来、血痰を約6%で認めていますが経過観察で改善しており、重篤な合併症(死亡・気管内挿管など)はありません。

平均肺動脈圧は41.1±7.8mmHgから23.3±4.8mmHgへと著明に改善し、生命予後も改善しています。下記にBPA治療前後のカテーテル画像を示します。
BPAの実際

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