学術活動

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学術活動

現在行っている研究

各研究班(心血管インターベンション班、不整脈・心電図班、心不全・高血圧班、心エコー・生理機能班、循環器イメージング班、循環器救急班)に分かれて、実臨床に関連した内容で研究を行っています。すべての研究が病院の倫理委員会での許可の下で実施しています。国際・国内の主要な学会に数多くの演題が採択されており、多くの英語原著論文を公表し、循環器診療の進歩に貢献しています。

心血管インターベンション班

患者様の脆弱性 (Frailty)、栄養状態、炎症状態、腎機能障害などと、冠動脈疾患治療成績・遠隔期成績との関係を調べ、治療成績の向上を図っております。最新の冠動脈イメージング機器である光干渉断層法(OCT)、冠動脈CTなどを使い、その治療効果と予後評価を行っています。末梢循環障害に対してカテーテル形成術を最近では積極的に行っており、その治療効果についても評価しています。また、虚血性心疾患の治療薬として新しい抗血栓薬が発売されていますが、その効果についても評価しています。
  • 冠動脈分岐部病変に対する第1世代と第2世代の薬剤溶出性ステントによる治療成績の比較
  • OCTと他のモダリティを使用したプラーク評価の比較
  • 薬剤溶出性バルーンの有効性と至適患者の検索
  • 末梢動脈疾患におけるカテーテル治療の適応と予後に関する検討
  • 冠動脈疾患における新規抗血小板薬の有効性の検討
  • 心房細動合併冠動脈疾患における至適抗血栓療法の開発

不整脈・心電図班

不整脈の検出および薬物やカテーテルアブレーションなどによる治療効果の判定等の研究を行っています。特に心房細動の研究に力を入れていますが、左心耳閉鎖術における検討など新規治療も導入しています。また、デバイスによる不整脈の検出や心臓突然死を予防に対する検討も行っています。
  • 高血圧患者の特発性心室期外収縮における経皮吸収型ビソプロロールパッチと経口ビソプロロールフマル酸塩との治療効果の比較
  • 低左心機能患者に併発した非弁膜症性心房細動の心拍数コントロールにおけるランジオロール塩酸塩の有効性と安全性の検討
  • 上大動脈心筋スリーブの解剖学的偏在および電気生理学的特徴に関する検討
  • 左心耳閉鎖術による心房細動患者の脳梗塞予防
  • 非弁膜症性心房細動を有する後期高齢患者を対象とした前向き観察研究(ANAFIE)
  • 高度腎機能障害を伴う心房細動患者に対する直接抗凝固薬の有効性と安全性の評価
  • L波におけるカテーテルアブレーション治療後の心房細動再発予測の有用性
  • Reveal LINQレジストリ研究
  • カテーテルアブレーション全例登録プロジェクト(J-ABレジストリ)
  • カテーテルアブレーションを施術した非弁膜症性心房細動症例の抗凝固療法の実態とその予後に関する観察研究(RYOUMA)
  • 日本における心不全適応および心臓突然死予防試験(HINODE)

心不全・高血圧班

心不全班では、左心不全および右心不全、両方の研究を行っています。左心不全では収縮能の維持された心不全(HFpEF)に注目が集まっており、当科でも研究を進めています。HFpEFに対する有効な治療法がないのが現状ですが、高血圧はその病態形成に重要な役割を果たしています。高血圧研究では本態性高血圧に対する研究に加えて、こうした面からも研究を行っています。右心不全では肺高血圧に着目し、その評価及び治療法を検討しています。肺高血圧の原因の一つである静脈血栓塞栓症についても検討を行っています。
  • 高血圧症における各種治療薬の治療効果と予後評価
  • 慢性心不全症における薬物療法と起立性低血圧の関連性
  • うっ血性心不全に対する新規治療薬の効果判定
  • 利尿薬の使用方法と心不全入院期間の関係性
  • 血管弾性から見た心不全の病態解明と再入院軽減に向けた新たな治療法の開発
  • Clinical Scenario分類における血管機能評価と予後との関係
  • 各種モダリティを用いた肺高血圧症の薬物
  • カテーテル治療効果判定
  • 担癌患者における深部静脈血栓症治療薬の必要性と有効性の検討

心エコー・生理機能班

心不全に対する治療として、経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)、経皮的僧帽弁形成術(Mitra Clip)が新規デバイス治療として注目を集めています。こうしたカテーテルを用いた弁膜症に対する治療介入では、自己弁の評価と、治療の適応を見極めることが重要であす。その検査の中心は心臓超音波検査です。また、深部静脈血栓症の評価にも下肢血管超音波検査が有用であり、こちらに対する研究も行っています。
  • 下肢血管超音波検査を用いた深部静脈血栓症の定量評価の開発
  • TAVI有効性の有無に関する弁形態評価の検討
  • 心臓形態からみたMitra Clipが有効性の評価
  • 癌合併の下腿限局型深部静脈血栓症に対する最適な抗凝固療法の投与期間を検証する

循環器イメージング班

循環器イメージング班は、虚血性心疾患、心不全、心筋症、肺動脈疾患、静脈血栓症など多岐にわたる循環器疾患に対し、心臓CT、心臓MRI、核医学検査といった非侵襲的マルチモダリティを用い、重症度判定、予後予測並びに治療方針決定を行う研究を行っています。観察研究だけでなく、科学研究費助成研究や多施設研究も行い、当研究室から数多くのエビデンスを構築する事を目標とし、論文発表を行っています。最終的には研究結果を予防医学に応用し、医療現場に広く貢献出来るよう、臨床研究を遂行中です。
  • 安定狭心症患者における心臓CTを用いた非侵襲的動脈硬化診断
  • 治療戦略(標準的侵襲的画像診断検査の比較)(INVICTUS)
  • DYNAMIC-FFRCT study- FFRCT導入後の日本での診療実態についての研究(多施設研究)
  • 胸部単純CT検査における心疾患リスク評価の有効性について
  • 部分的なプラークの不安定性ではなく、OCTで測定した石灰化のサイズが非造影冠動脈CTで測定した石灰化の濃度と有意に関連する
  • 18FDG-PET炎症イメージングによる下肢動脈閉塞性硬化症重症度評価
  • 慢性肺血栓塞栓症患者における低侵襲性画像評価による治療評価による治療評価判定法の可能性
  • 心房細動患者における脳血流SPECTと予後との関連
  • 深部静脈血栓症を合併した単がん患者におけるFDG-PET検査データと予後の関連性
  • 僧帽弁閉鎖不全症における心筋血流シンチグラフィーによる予後予測能
  • 肺癌が疑われた患者の18FDG-PETを用いた血管炎症の評価

循環器救急班

東邦大学は羽田空港内に国内線、国際線ともにクリニックを有しています。東邦大学医療センター大森病院では城南地区の重症患者様に加えて、空港からの重症患者様の受け入れも行っています。こうした特性を背景に、研究も行っています。
  • 循環器救急:東京国際(羽田)空港での救急患者の実態と疫学調査

その他

循環器内科では他診療科との共同研究も進めています。過去には大学院生が共同研究を通じて学位記を取得しています。
  • 臨床検査医学との共同研究:尿毒症物質による心血管病態発症機序
  • 飲料用水素水による心血管疾患へ与える影響と治療効果判定、慢性腎臓病 (尿毒症物質)が急性心不全の予後に与える影響の検討

研究業績

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大森病院 循環器内科

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)