診療科のご案内
ご挨拶

本学における心臓血管外科学診療は1959年6月より始まり、2019年には60周年を迎え、当科では、心臓血管外科、大動脈センター、小児医療センター心臓血管外科を統括し運営しております。 対象疾患は新生児から高齢者まで幅広く多岐にわたり、手術症例数も年間300症例に及び、循環器内科・小児科・新生児科・救命救急センターと相互連携を取りつつ診療に取り組んでいます。 冠動脈疾患においては、人工心肺非使用冠動脈バイパス術(Off –pump CABG: OPCAB)を行い良好な手術成績が達成され、高齢者には左開胸によるMinimum invasive direct coronary artery bypass : MIDCAB)を行っております。また、2020年4月からIMPELLA補助循環用カテーテルの導入により急性冠症候群による心源性ショックに対しての救命率が著しく向上しております。 大動脈センターは、内視鏡を用いた人工血管置換術、オープンステントグラフト、ステントグラフト、末梢血管疾患を得意とし、急性大動脈疾患に対しては、心臓大血管班、血管内治療班、救命救急センターの協力体制で対応し、心臓血管外科ホットラインを用いた近隣施設との密接な連携により対応数が年々増加しています。2010年には東京都急性大動脈スーパーネットワークの設立と同時に、これまでの実績を評価され重点拠点病院に指定されました。 弁膜症に対しては、自己弁温存手術(弁形成)、Suture less valve、低侵襲手術(Minimum invasive cardiovascular surgery: MICS)を右開胸で行い、また、高齢者には循環器内科・心臓血管外科・麻酔科・放射線科・リハビリテーションで構成されたハートチームによる経カテーテル的大動脈弁植え込み術を開始し現在のところ全例独歩退院となっております。診療におけるDiversityは、高齢者における治療後の早期回復のためにリハビリテーション講座のスタッフと術前診察を行い、術後の回復目標を明確に設定し術後リハビリテーションを行っております。 また、当院は東京都総合周産期母子医療センターであるため、先天性心疾患への対応も小児医療センター心臓血管外科部門が行っております。現在までに1300件以上の先天性心疾患手術を行い、近年では胎児診断技術の向上に伴い、出生後迅速に外科治療を行うケースも増加しています。手術成績の向上に伴い、成人期に達した患児が急激に増加しているため成人先天性心疾患外来を開設しております。 循環器診療は急速に発展し成績が向上されつつありますが、最大の要因は心臓血管外科のみならず関わる診療科・コメディカルスタッフによる集学的なハートチームアプローチによるところが大きく、良好なチームワークで患者さんの早期回復を目指した治療を提供致します。
診療科の最大の特色は、特定の分野に特化せず循環器系全ての外科治療を行なっていることです。私たちは年間150例前後の先天性・後天性の心臓大血管手術を行っています。狭心症や心筋梗塞に対する外科手術としての冠動脈バイパス手術での予定手術死亡率は0.39%、緊急手術を含めても1.56%と極めて良好な成績です。1997年より人工心肺を使用しない冠動脈バイパス手術を導入し、今日では予定単独冠動脈バイパス手術のほぼ全例に、オフポンプバイパス手術が可能となりました。また、小児に対する心臓手術は、肉体的・精神的負担を最小限に留めるため小切開で手術を行い、輸血を行わない無輸血手術を心がけています。大動脈瘤の手術にはステントグラフトを用いた手術が中心となりつつあり、閉塞性動脈硬化症(血管拡張術、ステント挿入等)、静脈瘤(ストリッピング、硬化療法)、動静脈の血栓症を含めた外科治療を合わせると年間200例以上の手術を行ない、良好な手術成績をあげています。
社会の高齢化とともに、手術を必要とする患者さんに慢性呼吸器疾患、糖尿病、腎不全などの合併が増加していますが、医療技術の進歩により、今まで手術が困難であった患者さんにも手術治療ができる可能性があります。ご相談をお受けできるよう、紹介初診外来を毎日設けています。地域の先生方のご協力のもと、地域完結型の安全で質の高い医療を目指しておりますので、よろしくお願い申しあげます。
診療科の最大の特色は、特定の分野に特化せず循環器系全ての外科治療を行なっていることです。私たちは年間150例前後の先天性・後天性の心臓大血管手術を行っています。狭心症や心筋梗塞に対する外科手術としての冠動脈バイパス手術での予定手術死亡率は0.39%、緊急手術を含めても1.56%と極めて良好な成績です。1997年より人工心肺を使用しない冠動脈バイパス手術を導入し、今日では予定単独冠動脈バイパス手術のほぼ全例に、オフポンプバイパス手術が可能となりました。また、小児に対する心臓手術は、肉体的・精神的負担を最小限に留めるため小切開で手術を行い、輸血を行わない無輸血手術を心がけています。大動脈瘤の手術にはステントグラフトを用いた手術が中心となりつつあり、閉塞性動脈硬化症(血管拡張術、ステント挿入等)、静脈瘤(ストリッピング、硬化療法)、動静脈の血栓症を含めた外科治療を合わせると年間200例以上の手術を行ない、良好な手術成績をあげています。
社会の高齢化とともに、手術を必要とする患者さんに慢性呼吸器疾患、糖尿病、腎不全などの合併が増加していますが、医療技術の進歩により、今まで手術が困難であった患者さんにも手術治療ができる可能性があります。ご相談をお受けできるよう、紹介初診外来を毎日設けています。地域の先生方のご協力のもと、地域完結型の安全で質の高い医療を目指しておりますので、よろしくお願い申しあげます。