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2015年度経口栄養補助食試飲会報告について

背景

入院患者は、様々な既往・現疾患をかかえており、それに伴う症状から、病院食のみで栄養管理が困難な例は少なくない。その中で経口摂取は可能なものの摂取量が不十分な患者に対して、経口栄養補助食を用いることがある。しかし、それらはエネルギー補給目的であるがゆえ、味は濃厚で甘いものが多く、患者が継続できない大きな理由にもなっている。また、経口栄養補助食を扱う現場の職員自体、それを学ぶ機会は少なく、患者背景や嗜好に合ったものを選択する上で、どのようなものが扱われているのかを知っている必要があると考える。
そこで、経口栄養補助食への関心を高めるため、それを試飲・試食する機会を設け、また参加いただいた職員の感想をもとに、どの製品が継続しやすいかを探るため、2015年度試飲会を開催した。

方法

当院職員のうち、試飲会に参加いただいた118名を対象に、アンケートを実施。
栄養剤17製品について、「おいしさ」、「甘味」、「飽きっぽさ」の3項目を2択形式で回答いただき、製品ごとの評価を集計、3項目別に製品の評価を比較した。
また、任意で「患者さんにおすすめしたいもの」、「院内で採用したいもの」を記述いただき、得票数順にまとめた。
実施日時 2015年4月30日 17:00~20:00
開催場所 5号館地下1階5B2
参加企業 味の素ニュートリション、アボットジャパン、H+Bライフサイエンス、大塚製薬工場、キューピー、クリニコ、三和化学、テルモ、ニュートリー、ネスレ、ハウス食品、フードケア、明治 (50音順)
調査対象の栄養剤 メディミルスープ、エネーボ、オリゴワン、粉あめムース、ラコール、ファインケアスープ、ワンステップミール、アルギーナ、エンジョイゼリー、リカバリーsoup、テルミール、アイオールソフト、アルジネード、やわらか倶楽部、エプリッチsara、エプディッシュ、メイバランス(企業50音順)

結果

考察

甘い物が苦手な方におすすめできるもの、院内採用したいものの得票数において、どちらもハウス食品が人気を集め、共に1位だった。また、スープ系などおかずに近い味のものが上位にランクインする傾向にあった。
製品ごとの「おいしさ」「甘味」「飽きっぽさ」の3項目の比較では、「甘味」では大きな差がみられたが、甘いと評価された製品が決して「おいしさ」「飽きっぽさ」で下位に沈んでいるわけではなく、「おいしさ」「飽きっぽさ」の項目共に約60%以上の参加者が、それぞれ、おいしい、継続できる、と回答された。「飽きっぽさ」の項目は、長期継続を想定して回答いただいているとは思うが、それでも全ての製品において6割以上の患者が継続できるとは考えにくく、実際の臨床現場では患者に合った製品になかなかたどり着かないことも多い。しかし、今回の試飲会で、においや味、見た目などの各製品の特長を、患者に勧める側の立場にある職員が経験できたことは、患者の栄養面をサポートする上で、有意義なものだったと考える。
今回、医師・看護師・栄養士・薬剤師といった患者に接する機会のある職種をはじめ、たくさんの職種に参加いただき、その参加者数は前回の2013年度と比較し1.5倍近くと、多くの職員に補助食品に触れていただくことができた。医療が日々進歩するように、補助食品も次々と新製品が開発されており、その流れに対応できるよう、また更に多くの方に関心を持っていただけるよう、今後も定期的に試飲会を開催したい。